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コロナだから歯科医院に行かないは危険? 来院控えで歯周病や虫歯の悪化も
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2020年、毎日にように耳にしている言葉「3密」。新型コロナウイルス感染予防策として必須のキーワードですが、判断に困る場所もいくつかあります。中でも病院の待合室や診察室などは、当然ですがいつも人がいる場所。「今すぐ!」の診察が必要ではない場合、様子見している人も多いのではないでしょうか。中でも歯科医院は治療時の密着度などから、「まだいいか」と敬遠しがちかも。調査により、歯科医院の現在が浮き彫りになりました。
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コロナ禍での歯科医院 患者が「まったく来なかった」も約2%
医療法人社団桜翔会 桜堤あみの歯科は2020年10月、歯科医師1102人を対象に、「コロナ禍での歯科医院の取り組み」に関するインターネット調査を実施しました。まずは、新型コロナウイルス流行における来院者数の変化を質問。「大きく減った(12.6%)」と「少し減った(22.1%)」を合わせて「減った」派は3割を超えました。
口腔内の治療から考えられるリスクの懸念に加え、歯科治療は元々苦手と思う人も多いでしょう。新型コロナという“確固たる理由”によって、後回しの傾向が出ているのかもしれません。流行前でも、激しい痛みや詰め物が外れたなどの緊急事態に見舞われてから、重い腰を上げてやっと予約……というパターンは多いですよね。
ただし、「あまり変わらなかった(31.2%)」も3割超に。「少し増えた(22.1%)」と「大きく増えた(12.0%)」の「増えた」派も合わせて3割超となっており、3つの傾向がほぼ均等に表れていることが分かります。在宅ワークで通院時間のやりくりが可能になったり、家族の変調に気付きやすくなったりなど、さまざまな理由が考えられます。
また、新型コロナ流行前を100%とした場合、来院者数が最大に落ち込んだ時を割合で尋ねると、4割減(60%)を示す「減った(31.6%)」がトップに。次いで2割減(80%)を示す「少し減った(29.0%)」が続き、ゼロを示す「まったく来なかった(1.9%)」の回答もありました。これは、歯科医院がある場所による地域差も影響しているのかもしれません。