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ダイアナ元妃インタビュー疑惑 沈黙のヘンリー王子は現状を把握か 元妃実弟はBBCの再調査概要に不満表明
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英BBCが1995年に行ったダイアナ元妃のインタビュー。担当記者が偽の書類を元にしてインタビューを求めた疑惑について、BBC側が決定した新たな独立調査が波紋を呼んでいる。ウイリアム王子が調査を「歓迎」と公式にコメントした一方、沈黙を続けるヘンリー王子について情報筋は、王子は現状を把握しており、沈黙に対する一連の報道は兄弟の絆にくさびを打とうとする試みであるとした。また、元妃の実弟であるチャールズ・スペンサー氏は再調査の項目などに不満を明らかにしている。
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ヘンリー王子の沈黙に対する報道は兄弟を引き裂く試みか
BBCが1995年に番組「Panorama」で放送したダイアナ元妃のインタビューで、担当記者マーティン・バシール氏が偽の書類を提示してインタビューにこぎつけたとする疑惑。ダイアナ元妃の実弟、チャールズ・スペンサー氏が11月初旬に行った“告発”により再燃し、BBCはついに新たな独立調査の開始を発表した。
この過程には、BBC側による“告発”を受けての謝罪と再調査拒否に対するスペンサー氏の猛反論に加え、英大衆紙「ザ・サン」によるともう1つ、ウイリアム王子がBBC上層部と交わしたプライベートミーティングがあるという。だが、ミーティングの存在は公式に確認されていない。
いずれにせよ、再調査決定に際し、ウイリアム王子は沈黙を破り「ひとまず歓迎」の公式コメントを発表。一方で、未だ沈黙を続けるヘンリー王子に対しては疑問の声が上がっている。だが、BBCなどが消息筋の話として報じた内容によると、ヘンリー王子は本件の状況について「定期的に情報を得ており、すべてを認識している」という。
さらに、沈黙に対する一連の報道は、兄弟の間に「くさびを打つ」試みであり、「王子がどう感じているかを想像するための公式コメントは不要であり、人々は王子にとって母親が大切かを知っている」とも述べたとした。
元妃の実弟は警察による犯罪としての捜査も辞さないかまえか
また一方で複数メディアは、スペンサー氏が英民放ITVの番組「Love Your Weekend with Alan Titchmarsh」内で、話題のネットフリックスドラマ「ザ・クラウン」での描写について懸念を表明したことを22日の放送に先立って報道。「外国人、特に米国人は歴史の授業を受けているかのように観たと言っているのを見かけた」として、元妃の名誉を守ることは自身の義務であるなどと述べたとしている。
さらに同氏は、1995年に「Panorama」インタビューが放送された11月20日に合わせてツイート。「私が今晩BBCに話したように、彼らの調査で設定した範囲にまったく満足していない」と述べ、調査を統括する元最高裁判所裁判官のジョン・ダイソン氏は当時から現在まで本件についてあらゆる側面から自由に調査できるべきであるとした。
BBCの報道によると、設定された調査範囲にはまず、BBCと主にバシール氏がインタビューをするために講じた措置が挙げられており、ここにはスペンサー氏が提起した問題も含まれている。次に、これらの措置が当時のBBCの編集基準から見て適切であったか、BBCと特にバシール氏の行動は元妃の出演にどの程度の影響を与えたか、BBCは偽の書類などの証拠について95年と96年にどこまで把握していたかなどがある。
ちなみに英高級紙「ガーディアン」紙は再調査決定前、BBC側が元妃からの手書きメモを発見したと報道していた。偽の書類でインタビューを強要されなかった証拠としていたが、以前に紛失したともされていたものだった。BBC側はこのメモを再調査に提供するという。
「ミラー」紙は現地時間21日、同氏は調査が「骨抜きにされている」と感じている状況を報道。情報筋の話として、インタビューに関する不正の証拠がある場合、スペンサー氏には警察による犯罪としての捜査を徹底的に支援する用意があるとした。
ダイアナ元妃を身内として今も深く愛する3人の男性。それぞれの思いを反映する各人の行動は、謎の深まりと比例してますます複雑化しているようだ。
(Hint-Pot編集部)