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「幸せ御前」って何? 子どもの前で“隠語”を使う漫画が話題 読者からは「やなせたかし飲料」など名作続々

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

漫画のワンシーン。夫婦でお昼ごはんを相談中の様子【画像提供:くもやあきこ(@akikokumoya)さん】
漫画のワンシーン。夫婦でお昼ごはんを相談中の様子【画像提供:くもやあきこ(@akikokumoya)さん】

 子どもは敏感です。両親の会話をよーく聞いていて、ちょっとしたキーワードにも反応しがち。ただ、日常生活の中には気付かれてしまうと不都合なこともありますよね。そんな時に“隠語”を使った経験はありませんか? 子どもに気付かれないようお昼ごはんのメニューを相談するため、驚きの“隠語”を使うほのぼのとした日常を描いた漫画が話題になっています。イラストレーターのくもやあきこ(@akikokumoya)さんに話を聞きました。

 ◇ ◇ ◇

子どもの前で「マック」はNGワード?

 夫からの「今日のお昼どうする?」という言葉に「う~ん」と頭を悩ませる作者さん。その傍らには、5歳と4歳の姉弟がいます。次の瞬間、再び口を開いた夫は「今から行く所、フードコートにマッ…」と途中まで話してから、とっさに「MKがあるんだけど…」と言い直しました。

 MK? どうやらマック、要するにマクドナルドのこと。正しくは「MC」かもしれませんが、いずれにしても「マック」はNGワードなのです。

 このように、子どもに聞かれて困る言葉は“隠語”にしているというご夫妻。なぜかというと「その単語を聞いた時点で子どもたちの気持ちが決まってしまうから」だそうです。口から「マック」と発した瞬間から子どもたちは大喜びしてしまい、作者さんが別のものを食べたいと主張しても、残念ながら意見は通らないのだとか。

 こうして「マック」を選択肢に入れたままで会話を進める作者さんですが、さらに衝撃的な“隠語”が飛び出します。

「それだと絶対にハッ… 幸せ御膳にするって言うよね」

「MK」で子どもが喜ぶ「幸せ御膳」……そう、おもちゃが付いてくる「ハッピーセット」のこと。そして、夫の「まだ言わないように…」という言葉に、「慎重に…」と同意する作者さん。漫画の最後は「各家庭の隠語が知りたい」という願いで締めくくられました。

各家庭独自の“隠語”が続々 「アンパンマンのジュースはやなせたかし飲料」

 くもやあきこさんが今回の漫画を書いた理由は、「たまたま面白いワードが出せたなぁと思った」からだそう。「あと皆さんの隠語も絶対あるはず! と思って知りたかったんです」と話します。

“隠語”を使い始めたのは、子どもが1歳くらいの時から。会話をしていて自然と伏せるようになったそうです。ですが、よく使っていれば子どももいつかは気付くかも? けれど現在のところは「無事バレていません」と胸を張ります。

 この漫画は3万件近くの“いいね”を集めるなど、大きな話題に。そして作者さんの望み通り、独自の「隠語」を披露するパパ、ママも続々と登場しました。その一部をご紹介しましょう。

バナナ→黄色いの、黄色い果実、南の島の刺客
トイザらス→キリン邸
アンパンマンのジュース→やなせたかし飲料、愛と勇気飲料、AP
ミスタードーナツ→ダスキンの施設
サーティワン→サンジュウイチ、バスキンロビンス
サンタさんにもらうおもちゃをAmazonで購入すること→あまさん
ケンタッキー・フライドチキン→ヒゲおじの店
西松屋→ウエストパインショップ
かっぱ寿司→KPZ

 また、寿司を「シースー」など、懐かしい業界用語にしているという声や、英国の家庭では単語をスペルで発音することがあるとの豆知識も。漫画に登場する「幸せ御膳」という響きを絶賛するコメントも多く寄せられていました。

「皆さんの案を見て、いろいろと使いたくなりました」と笑顔の作者さん。さらに「自分がせっかく隠そうとしたのに、パートナーに察してもらえずばらされたというエピソードが結構あって笑いました」と振り返ります。“隠語”をしっかりと使い切るには、やはり夫婦の絶妙なコンビネーションが不可欠なんですね。

 くもやあきこさんは、ツイッターだけでなくインスタグラム(akikokumoya)でも漫画を紹介中。LINEスタンプも制作するなど、イラストレーターとして活躍中です。今後、もっとすごい「隠語」が漫画にも登場するかもしれません。

(Hint-Pot編集部)