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ヘンリー王子とメーガン妃のお手本はオバマ夫妻? 女王の元広報官は米国生活を「異常」と表現
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今年3月末をもって“王室引退”したヘンリー王子とメーガン妃夫妻は米国での新生活を軌道に乗せたようだ。9月に米動画配信王手「ネットフリックス」、今月にはスウェーデンの楽曲配信サービス大手「スポティファイ」と契約。この2社との契約金は合わせて日本円で200億円超ともいわれている。そんな2人のお手本はバラク・オバマ前米大統領夫妻で、次なるビジネスは“前例”に倣って「自伝の出版」になると王室専門家が占っている。一方、エリザベス女王の元広報官は夫妻の米国での活動について「異常」と発言し、話題となっている。
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ベストセラー本を次々に出版するオバマ夫妻を模倣か
英大衆紙「ザ・サン」によると、王室専門家のケイティ・ニコール氏が豪メディア「9 Honey」に対して、ヘンリー王子とメーガン妃夫妻のビジネスモデルはオバマ元米大統領夫妻であると述べた。王子夫妻はオバマ氏とミシェル夫人の大統領退任後の活動を“最高峰”と見なし、王室を離脱した後の活動指針にしているという。
ニコール氏はオバマ夫妻のイメージを“高級かつ向上心”と表現。「これはヘンリー王子夫妻が目指すイメージと合っている」と解説する。
オバマ夫妻は本の出版でも大成功を収めている。ミシェル夫人が2018年に出版した回想録「Becoming」はベストセラーに。また先月発売されたオバマ氏の回想録「A Promised Land」は発売初日に空前の89万部を売り上げたとされる。そのため、王子夫妻がオバマ夫妻同様に自叙を出版する可能性が高いとニコール氏は指摘した。
「サセックス公爵(ヘンリー王子)夫妻は次に本の出版を考えているはずです。特にメーガン妃はその気持ちが強いと思います。妃は啓発本の大ファンであり、書くことを好みます。ニューヨーク・タイムズに(流産経験のエッセイを)寄稿した文章を読んでも、それは分かります」
王子夫妻はオバマ夫妻と親交があるとされる。今年6月に契約した「ハリー・ウォーカー・エージェンシー」は、オバマ夫妻が所属していることでも知られる講演活動専門の有力エージェントだ。次のビジネスはオバマ夫妻に倣って自伝出版となるのだろうか。
ディッキー・アービター氏は1988年から2000年まで女王の広報官だった
一方で、“王室引退”後の2人の華々しい活動について「私には異常にしか見えない」と発言する元王室スタッフも現れたという。エリザベス女王の広報官を1988年から2000年まで務めたディッキー・アービター氏だ。英大衆紙「デイリー・スター」が伝えている。
広報官退任後は女王の素顔を知るコメンテーターとして活躍するアービター氏は、英王室の動画配信サービス「トゥルー・ロイヤリティ・TV」の番組に出演。「メディアの取材攻勢を嫌い、公人であることを辞めた人間が話題を集めるようなことばかりしているのは私には異常にしか見えません」と述べた。
王室広報官といえば、英メディアとの関係を良好に保つため臨機応変な対応が求められる仕事。そんな重要な役職を長らく務め、王室の広報活動の原則を知るアビター氏だからこそ、プライバシーを求めて王室を離れながらも世界中のメディアを賑わせ続ける夫妻の行動は「異常」に見えてしまうのだろう。
アービター氏はまた、夫妻の王室離脱の原因について「すべてを与えられながら、メーガン(妃)が自ら望んだものではなかったことが大きい」と説明。王位継承の直系は長男のウイリアム王子であり、次男のヘンリー王子はあくまでナンバー2であることが「メーガンのお気に召さなかった」としている。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)