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彼氏や夫が全員DV男になってしまう女性 人生を見直すきっかけになった友人からの一言とは

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

卑屈な言い方で相手を責めている 無意識の行動を指摘され驚き

 そんな話をしてからも、瑠美子さんは変わらず仲良くしてくれたそう。しかしある日、叱られてしまったと言います。

「実は……趣味の教室で発表会をすることになったのですが、先生が選んだテーマについて、私が無意識のうちにアレコレ言っていたのが気になったそうなんです」

 紗代さんは悪気なく、「私がヘタだからあんなテーマになったのかしら」「私が至らないから先生は違うテーマを選んだのかも」などと、先生が決めたテーマについての不満を漏らしていたそう。それが、周囲の人間にとっては気持ち良いものではないと、瑠美子さんから諭されました。

「瑠美子さんから『その場で、紗代さんが作りたいものをストレートに言えば済んだこと。自分を責めているようで、相手を責め続けているように見える』と言われ、そんなつもりは一切なかったので驚いたんです」

 紗代さんはこれまでとても優しかった瑠美子さんから真剣な表情で指摘され、謝罪はしつつもしばらくは落ち込んでしまったそう。そしてこの一件がきっかけで、これまでの人間関係について振り返ることにしました。

 そして、特に親しくなった男性に対しては、相手の都合に合わせる一方で、気に入らないことがあると、無意識にこうして卑屈な言い方で相手を責めていたかもしれないことに気が付きました。

「相手の言動ばかり敏感になっていましたが、私自身も相手にモラハラをしていたかもしれないんですよね……。そう思うと、最初はいろいろ受け入れがたかったです」

 その後、コロナ禍で趣味の教室が閉鎖されてしまったこともあり、瑠美子さんとなかなか会えない日が続いているそう。しかし、その一方でうれしい変化も。

「今、お付き合いしている彼氏に対しては、卑屈な部分や相手を責める言動が出ないよう気を付けるようになりました。そうしたら、今までにないくらいとても良い関係を築けているように思います」

 友人からの一言が、人生を見直すきっかけになった紗代さん。もちろんあらゆる暴力は言語道断ですが、自分自身を客観的に見直すことも時には必要なのかもしれません。人の心は、人からの影響を受けやすいもの。マイナスの感情ばかり発信してしまうと、相手から跳ね返ってくることもあるのかもしれません。

(和栗 恵)