どうぶつ
生まれつき口蓋裂の元保護ねこ 得意技のブランケット“ネジネジ”に称賛続々 「中尾彬さん専属に」
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育児放棄された子ねこを保護したところ、先天的な障害が発覚。ミルクやお水が上手に飲めず苦労した日々もありましたが、立派に成長した元保護ねこがいます。飼い主さんと元保護ねこの絆、そして話題となっている得意技について飼い主の子猫ひろった(@iuLV9mOJbm5GKsv)さんに話を聞きました。
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育児放棄で衰弱した、みーちゃんとの出逢い
現在の飼い主さんが勤務する職場敷地内の道路へ産み落とされ、へその緒が付いたままの状態で発見された、元保護ねこの男の子「みーちゃん」。母親と思われるねこが近くにいたためしばらく観察しましたが、子ねこの面倒を見る様子はなく見かねて保護したそう。
飼い主さんは弱り切った状態のみーちゃんを連れ帰り、体を温めてミルクを飲ませるなど、手厚くケアしました。その甲斐もあって少し元気になってきた頃、「みー」と鳴いたことから、みーちゃんと名付けたのだそう。
保護当時はたったの70グラムしかなかったみーちゃんは病弱でよく猫風邪をひき、ミルクも上手に飲むことができなかったといいます。それでも徐々に体重は増え、体つきもしっかりしていきました。
しかし、2か月が経った頃、動物病院で先天性の障害があることを診断されます。それは、口の中と鼻の穴とを隔てている口蓋と呼ばれる部位に亀裂や穴が生じている「口蓋裂」という病気でした。
そのせいもあってか、みーちゃんは自分の力だけで水を飲めるようになるまで、健康なねこよりも長く時間がかかったそう。毎日、哺乳瓶で水を飲ませていましたが、ある時、上を向くと上手に飲めることが分かったのか、どうにか蛇口から水を飲むことを覚えました。すると、別の問題が。みーちゃんは水を飲みたい時には、シンクに置いてあるコップを倒して「蛇口の水を出して」と合図するのですが、のどが渇くと飼い主さんが寝ていても起こされるため、寝不足状態に。
お留守番もさせられないため大変な日々が続きましたが、今では蛇口型の給水器から飲めるように。診断してもらった病院では「一生、流動食かもしれない」と言われていましたが、ドライフードを食べることもできるようになったそうです。
こうしてみーちゃんはさまざまな困難を乗り越え、現在では元気いっぱいに暮らしているそう。
「少し不便なことといえば、水分が多いものは食べにくいため液状のおやつが食べられないくらい。でも、やんちゃな性格で、よく“イキる”ようになるまで無事に成長しました」
20分以上かけてブランケットをねじり上げる職人芸
そんなみーちゃんには、おくちと前足を使った得意技があります。それはお気に入りのブランケットをねじり上げること。ブランケットの端を“チュパチュパ”としながらくわえ、両前足でふみふみしながら、グルグルと回ってねじります。
飼い主さんによると、この行為はねこ“あるある”の1つだと思っていたそう。しかし、見事にねじり上げられたブランケットを見た人たちから、たくさんの驚きの声が。
「ブランケットアーティストですね」「これは! 雑巾絞りもできるかもしれない」といった称賛や、「中尾彬さんのネジネジ専属になれるー」など、“ネジネジ”ストールがトレードマークの中尾さんを連想する人も多数。飼い主さんは「ねこ界のあきらと呼んでください」とユーモラスな返事をしています。
みーちゃんの納得がいく“ネジネジ”が完成するまでには20分近くかかるそう。その集中力にも驚きです。これからも“匠の技”を極めていくことでしょう。
(Hint-Pot編集部)