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厳冬期の窓開け換気 エアコンはつけっぱなしがいい? 消費電力量や暖かさの違いは

著者:Hint-Pot編集部

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コロナの感染予防のために忘れたくない換気。暖房のためのエアコンは止めるべき?(写真はイメージ)【写真:写真AC】
コロナの感染予防のために忘れたくない換気。暖房のためのエアコンは止めるべき?(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 withコロナで迎えた厳冬期。緊急事態宣言の再発令に加えて外の寒さもあり、外出を控えているご家庭は多いでしょう。とはいえ、家の換気は感染予防に必須。せっかく暖まった室内を冷やすことになりますが、毎日忘れないようにしたいものです。そこで気になることといえば、暖房のためにつけているエアコン。「換気の際は止めるべきかそれとも?」の疑問について、大手企業が調査結果を発表しました。

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電気代を少しでも抑えたいならつけっぱなしが正解?

 ダイキン工業株式会社はこのほど、「冬に窓開け換気をする場合、エアコンの運転はどうしたらいいの?」をテーマに、実際の空間を使った調査を実施。換気の際にエアコンを止めた時と止めなかった時の消費電力量と、換気の際に加湿の有無が湿度に与える影響を明らかにしました。

 まずは、調査の前提条件です。実施された部屋は、神奈川県横浜市にある6階建の鉄筋コンクリート造、築15年の建物にあるリビングダイニング(約20畳)です。エアコンは同社製の「うるさら7」(2017年製)が使用され、各種設定は運転「暖房」、設定温度「20度」、設定湿度「切り」、風量「自動」、風向き「ななめ下向き」、換気「オフ」となります。

 では、換気の際のエアコンについて見てみましょう。冬の午前7時から午後11時の間で30分に1回、5分間の窓開け換気を行った際、換気時にエアコンを止めた・止めなかった場合の消費電力量です。

【窓開け換気時のエアコン運転(消費電力量:電気代)】
小まめにオン・オフ 4.02kWh:108.5円 (調査実施日:2020年12月27日)
つけっぱなし 3.48kWh:94.0円 (調査実施日:2020年12月25日)
※ともに加湿あり
※電気代単価は27円/kWhで計算

 夏場には時折、「エアコンは小まめに止めるよりつけっぱなしの方が消費電力量は低い」との情報が報じられます。冬の暖房でも、やはり同じような結果となったようです。また、室内温度の推移でも、つけっぱなしの方が暖かいという結果でした。

暖房と加湿はベストマッチ 感染症予防の観点からも注目

加湿器などで適度な湿度を保つことは感染予防に効果的(写真はイメージ)【写真:写真AC】
加湿器などで適度な湿度を保つことは感染予防に効果的(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 次に、窓開け換気時に加湿の有無が部屋の湿度に及ぼす影響についてです。冬の午前7時から午後11時の間で30分に1回、5分間の窓開け換気を行った際、加湿空気清浄機による加湿をした・しない場合の室内の湿度変化を見てみましょう。

【加湿空気清浄機を使った加湿の有無による湿度変化(室内相対湿度)】
加湿なし 25.5%~36.9% (調査実施日:2020年12月26日)
加湿あり 34.7%~40.6% (調査実施日:「窓開け換気時のエアコン運転」と同じ2020年12月25日の結果)

 グラフを見ると、「加湿なし」では昼ごろまでに湿度の下降が30%半ばまで続き、以後は細かく上下しながら緩やかに上昇しています。一方の「加湿あり」は昼前に40%ほどで湿度の下降が止まり、夕方まで「加湿なし」より高い40%台を維持。17時を境に双方の湿度は上下が逆転しますが、全時間帯の平均値としては「加湿あり」が上回る結果となりました。

 ちなみに、加湿は感染症予防にも効果的であることが分かっています。厚生労働省の公式サイトに設けられた「令和2年度インフルエンザQ&A」によると、「空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります」とのこと。インフルエンザ予防には「加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的」だそうです。

 さらに新型コロナウイルスに関しても、理化学研究所が2020年10月にスーパーコンピューター「富岳」によるシミュレーション結果を発表しました。発表によると、乾燥した室内ではエアロゾル化する飛沫の量が増えるため、1.8メートルの距離に到達する飛沫の割合は湿度30%で6%近く、湿度60%と90%で2%前後だったそうです。ただし2%前後の場合、エアロゾル化する飛沫の量は少ない一方で落ちる飛沫の量が増えるため、手洗いや手指などの消毒が必要とされています。

 今回の調査に使用されたお部屋と皆さんが実際にお住まいのお部屋とは条件に差がありますが、この冬は基本的に「換気・暖房つけっぱなし・加湿」が正解のようです。電気代と健康に気遣いながら巣ごもりの日々を快適に過ごして、寒い冬を乗り切りたいものですね。

(Hint-Pot編集部)