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ヘンリー王子は政治に口を出したいなら称号返上を “親しい”王室作家が苦言

著者:森 昌利

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ヘンリー王子【写真:Getty Images】
ヘンリー王子【写真:Getty Images】

 アンジェラ・レヴィン氏といえば、2018年に上梓したヘンリー王子の自叙伝「Harry:A Biography of a Prince」の著者として知られる作家。王子と親交があることでも有名だが、そのレヴィン氏がこのほど、親しいからこその苦言を呈した。英紙の取材で、英王室の称号を放棄することへの決断を迫ったという。

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称号を保持したままでの経済活動は「できなければ、するべきでもない」と専門家

 このほど英大衆紙「デイリー・エクスプレス」の取材に応じたレヴィン氏は、ヘンリー王子が米誌のインタビューで、1月6日に米ワシントンで起きた暴動に関する発言をしたことについて警鐘を鳴らした。この時、王子は「米国で民主主義が攻撃された。ソーシャルメディアを通じて組織が構成されました。これは暴力的な過激思想につながります」などと述べていた。

 英王室は政治的中立の立場を保っており、王族が政治に関する発言をすることはタブーとされている。王室を離脱したとはいえ、こうした発言をした王子に対しレヴィン氏は「もしも彼(ヘンリー王子)が自由に米国内の問題に関する発言をしたいのなら、王室のすべての称号を放棄し、米国の市民権を得るべきです」と主張した。

 確かに、王子は英王室の主要メンバーから“引退”して以降、公務や軍関連の役職から退いている。その一方で、現在も王位継承権は6位であり、エリザベス女王から授与された「サセックス公爵」の称号もしっかりと保持したまま。

 称号を保持しているからこそ、「アーチウェル」という新しい慈善団体の発足や、夫妻が世界的企業の「ネットフリックス」や「スポティファイ」と契約を締結できたとレヴィン氏は考える。しかし同氏は、そうした“特権”を保持しながらの自由な経済活動は「できませんし、するべきでもありません」と主張する。

 また王子といえば昨年、メーガン妃とともに出演したビデオメッセージで、米大統領選に関する発言をしたとして批判を受けた。王位を保持したままでの度重なる政治的発言は、“親しい”王室作家にとってもさすがに目に余るものだったのだろうか。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)