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ヘンリー王子が願う軍役職保持は「傲慢さを示すこと」 政治評論家が痛烈批判
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ヘンリー王子が10年に及ぶ軍隊生活を何よりも誇りとしているのは広く知られている。そのため、“王室引退”によって軍の名誉職「海兵隊元帥」などから退任したことは、王子にとって最大のダメージとなった。一方、エリザベス女王が未だ後任を置いていないこともあり、王子は何とか役職を取り戻したいと希望しているとの報道も相次いでいる。だがそこに、王子の思惑を真っ向から否定する英国人評論家が現れた。
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ツイッターの意見に賛同のリプライ相次ぐ
オーストラリアの雑誌「ニュー・アイデア」によると、王子の思惑を否定したのは保守系の政治評論家ダレン・グライムス氏。自身のツイッターで軍の名誉職を取り戻そうとする王子を「傲慢」だと批判した。
グライムス氏はまず「ヘンリー王子は英国を去りエリザベス女王と国に対する公務を放棄したにもかかわらず、軍の名誉職を保持することを希望している」として、王子の言動不一致を指摘。「元ロイヤルというステータスと引き換えにハリウッドでネットフリックスとスポティファイとの取引を結んでもなお、王族の特権を維持できると考えるのは並外れた傲慢さを示すことだ」と続け、軍の名誉職を諦めるのは当然との考えを示した。
リプライにはこのツイートに賛同する厳しい意見が相次いだ。
「ヘンリー王子は公爵の称号も返上する必要がある。そして、メーガン妃とともに米国で静かに暮らすべきだ。英国人に人気の王族は国からのリスペクトを失ってしまった」
「もしもヘンリー王子が今も名誉総司令官だとしたら、英国海兵隊は最近の彼の行いを見てどう思うのだろうか」
ヘンリー王子と軍の名誉職といえば、英大衆紙が先日行った意識調査が記憶に新しい。「エリザベス女王はヘンリー王子に英軍名誉職を返すべきか」との設問では、「NO(返す必要はない)」とする読者が9割近くにも上った。グライムス氏の指摘は国民の考えに近いようだ。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)