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涙をこらえた浅田真央 伝説のソチ五輪で撮られた一枚【フィギュアスケート名作写真館】

著者:Hint-Pot編集部

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「フィギュアスケート名作写真館」ソチ五輪のフリープログラムで天を仰いだ浅田真央さん【写真:Getty Images】
「フィギュアスケート名作写真館」ソチ五輪のフリープログラムで天を仰いだ浅田真央さん【写真:Getty Images】

 フィギュアスケートで過去に起きた数々の名場面を編集部がピックアップし、写真で振り返る「フィギュアスケート名作写真館」。今回は2014年ソチ五輪、浅田真央さんの一枚を紹介します。

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悪夢のショートプログラム翌日に見せた感動の演技

 天を仰ぎ、感極まった表情で目を閉じた浅田さん。今なお、ファンの語り草となっているソチ五輪、フリープログラムの一コマです。

 金メダルの期待を一身に背負い、大会に挑んだ当時23歳の浅田さん。しかし、ショートプログラム(SP)では代名詞のトリプルアクセルで転倒するなどミスが相次ぎ、まさかの16位に。演技後は放心状態となるほどで、金メダルは絶望的なものとなりましたが、その翌日、伝説が生まれました。

 フリープログラム「ピアノ協奏曲第2番」。大きく息を吐き、覚悟を決めた表情で滑り始めると、SPでミスしたトリプルアクセルを着氷。一気に会場を惹き込み、次々とジャンプを決めました。演技後半には観客から手拍子も……。そして、ピアノの旋律に合わせ、フィニッシュのポーズを決めました。

 写真はその瞬間。感情が抑え切れずに涙を浮かべている様子がうかがえます。2010年バンクーバー五輪では銀メダルとなり、今回こそはと挑んだ4年後で失意のSP。にもかかわらず、フリーで見違えるようなほぼ完璧な演技を見せ、5秒ほど天を仰いだまま、動くことができませんでした。

 日本中が心震えた4分間。総合6位に終わったものの、演技後は声援を送ったファンに向け「多くの方に支えてもらい、メダルという形で(日本に)帰ってくることはできなかったけど、自分の目指しているフリーの演技ができて、私なりの演技ができたと思います」と感謝し、涙を誘いました。

 女子5人目となるトリプルアクセル成功の他、史上初のグランプリシリーズ7大会制覇、アジア人初の世界選手権シングル3度優勝、一度の大会で3度のトリプルアクセルを女子選手で初めて五輪で成功させるなど、フィギュア界に数々の金字塔を打ち立て、「真央ちゃん」の愛称で国民的ヒロインとなった浅田さん。

 2016-17年シーズン限りで引退し、30歳となりましたが、ソチ五輪で見せた演技は7年経ってもファンの脳裏から消えることはありません。

(Hint-Pot編集部)