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主婦として「楽したい」という視点も 竹トイレットペーパー定期便誕生の舞台裏
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最近よく耳にする「サステナブル」や「エシカル」という言葉。暮らしに取り入れようと思っても、何から始めたらいいのか……。そんな中、「身近なトイレットペーパーから変えてみては?」と提案する商品「BambooRoll(バンブーロール)」が登場しました。「BambooRoll」は、紙やプラスチックの代替資源として注目を集める「竹」を原材料にしたトイレットペーパーの定期便サービス。手がけるのは、2児の母親で米国在住の松原佳代さんが仲間と立ち上げたスタートアップ企業・おかえり株式会社です。代表取締役の松原さんに、開発の経緯などを伺いました。
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身近な日用品から変革を! 未来への憂慮から生まれた思い
2019年に移住した米国・ポートランドを拠点に活動する松原さん。「一番身近なトイレットペーパーからサステナブルな変革を!」と掲げた「BambooRoll」は、そんな松原さんが「サステナブル」「環境」をテーマに仲間2人と立ち上げたスタートアップ企業、おかえり株式会社の第1弾プロダクトです。
「会社を立ち上げ、いろいろなプロダクトが走る中で最初に形になったのが、この『BambooRoll』でした。最初は日用品を作ることも、どういうジャンルでサービスをするのかも考えてなかったんです。ただ、3人には“子ども”という共通点がありました。私たちがいろいろと無駄遣いして、消費してきたものを未来にそのまま残していいのか、と考えた時に、何かできることはないのか。ビジネスマンとしてよりも、一個人としての視点が大きかったと思います」
竹を使ったトイレットペーパーを定期便で届ける。そのアイデアは、いくつものきっかけが積み重なって形になったものでした。
まず、1つ目のきっかけは環境問題からのアプローチです。少量の水で農薬を使わずに、木より早いスピードで生育するという竹。二酸化炭素の削減という課題において、プラスチックや繊維類の代替資源として竹を使うことが有効なのではないか、という説をリサーチ段階で見つけたそうです。
「今、欧米では『竹』を代替資源として使っている日用品がすごく増えているんです。しかも、そこまで価格も高くない。代表的なものだと家具、お箸などのカトラリー類、歯ブラシやストロー。それに続いてティッシュペーパーやトイレットペーパー。最近だと絆創膏などもあります。『竹』という日本人にとって身近な素材が、こんなにも使われているんだということを移住先で改めて実感したんです」