穏やかに話し合う中で関係を作っていく“性生活のあり方”も

「自分に魅力がないから未経験なんだ……」と悩んでしまう方もいらっしゃいますが、すべての交際が性行為だけを目的に始まるわけではありません。性行為がないことを、そこまでコンプレックスに感じなくてもいいのではないでしょうか。

　どうしても性行為には男性が女性に性的な魅力を感じ、興奮して誘ってくる……というような型があって、経験がないこと＝性的な魅力がないと考えてしまいがちです。でも、これもジェンダーバイアスが起因しているものなんですよね。

「女性は誘われるのを待つ方がいい、男性はリードすべき」といった女性らしさ、男性らしさに縛られている人も多い。「女性は誘われるために女子力を高めなくちゃ、男性はリードしなくちゃ」というプレッシャーが悩みの種だったりする。

　交際が始まった後も、お互いにそういうプレッシャーを感じているかもしれない。そこで、腹を割って話し合える関係性を作っていってみてはどうでしょうか。これまでの型を崩してもいいし、穏やかに話し合う中で関係を作っていく“性生活のあり方”もあるんじゃないかなとも思います。

女性らしさ・男性らしさに縛られずに自分の心を見つめてみては

　切り出すのは恥ずかしいかもしれませんが、交際している方がいて「未経験だと引かれるかも」と思っているなら、「経験がすごく少ないから、ちょっと緊張しちゃう」もしくは率直に「そういう経験がないの」と先に伝えてみる。

　逆に正直に言ってくれた方が喜ぶ、うれしいと思ってくれるタイプかもしれない。「そうなんだ。じゃあ気を付けて行為するよ」というように、そこからまた素敵な関係性が築けるかもしれません。

　自分の中でだけ「どうしよう」と仮想敵と戦っていたり、不要な鎧をまとったりしていませんか？　信頼できる相手なら、不安も期待もどちらの気持ちもあることを打ち明けてみる。

　また、未経験ということが恋愛に踏み出す一歩を阻んでいるなら、まずは自分がどうしたいのか、心を見つめてみてはどうでしょうか。性行為の経験の有無が、人間的な魅力や性的魅力の有無につながるわけではありませんから。

（yoshimi）