世界中に衝撃を与えた3月の暴露インタビューで、王室生活の窮屈さを訴えたヘンリー王子。しかし、ウイリアム王子一家が公開した団らん動画は、ヘンリー王子の発言からイメージする王室での暮らしぶりとはまったく正反対に見えた。さらに、動画を分析したボディランゲージ専門家も「王子の主張と矛盾」などと発言し、話題になっている。

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結婚10周年記念に公開された映像にはジョージ王子らののびのびとした姿が

　3月に放送され、論議を呼んだヘンリー王子とメーガン妃の暴露インタビュー。世界を騒然とさせた内容には、人種差別問題やメンタルヘルスに対する王室の無理解に関するものの他、ヘンリー王子による「父と兄は王室にとらわれた身」発言もあった。

　さらに王子は、長男アーチーくんを自転車に乗せてサイクリングできる現在の生活が幸福であると主張。自分が子どもの頃には体験できなかったことだったと述べ、王室生活は非常に堅苦しくて自由がないというイメージを世間に与えた。

　ところが、結婚10周年を迎えたキャサリン妃とウイリアム王子が公開した動画には、そんなヘンリー王子の主張が虚しく感じられるほど、自由で生き生きとした一家の姿が映っている。

　英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、ボディランゲージ専門家のジュディ・ジェームズ氏がウイリアム王子一家の動画を分析。暴露インタビューでヘンリー王子が「王室にとらわれている」と主張した暗さや堅苦しさとは裏腹に、動画での兄夫婦と子どもたち3人からは「抑制のない楽しみ」があふれ出ていると指摘した。

「この動画には『王室にとらわれている』『自由に振る舞えない』というハリー（ヘンリー王子の愛称）の主張と矛盾する姿が映し出されています。3人の子どもたちが屋外で楽しく走り回る姿は行動も感情も自由で、素晴らしいほど抑制されていないように見えます」

　同氏はまずそう語り、ウイリアム王子一家の自由でのびのびとした雰囲気を称賛。そして、子どもたち3人のキャラクターについても語った。

「やはり長男ということもあり、ジョージ（王子）が一番大人びており、海を眺めながらより真剣かつ控えめで思慮深い表情をしています。しかしシャーロット（王女）とルイ（王子）はお茶目で冒険心が豊富。両親と双方向で楽しむ遊びにすっかり慣れているようです」

　さらに同氏は、草むらに並んで座り、微笑みながら見つめ合うキャサリン妃とウィリアム王子の様子から、結婚10周年を迎えても2人は“倦怠期”とまったく縁のない「愛し合う夫婦」と断言。10年の間に「夢のような家族を作り上げた満足感に満たされている」と続けて、一家が幸福に包まれているとした。

　一方、暴露インタビュー後は「どこかうつろに見える」「不幸せそうに見える」と指摘されることが多いヘンリー王子。今回の兄夫婦の動画を見ても「どちらが幸せそうか」は一目瞭然のようだ。

（イギリス・森昌利/Masatoshi Mori）