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ヘンリー王子が米国のメディア攻勢を猛批判 ポッドキャスト番組で「人権はどうなる」と訴え
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波紋を広げているヘンリー王子のポッドキャスト番組出演。新たな“王室批判”発言の一方で、米国のパパラッチに対して怒りをあらわにした発言も注目を集めている。英紙はこれを、米国移住当初にあった「ロサンゼルスに住めばメディアからの攻勢があることを予測できたのでは」という批判に反論するものだと報じた。番組での王子は、当時から「ロサンゼルスに住むつもりはなかった」と発言している。
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ビバリーヒルズで受けたパパラッチの攻勢を厳しく非難
先日公開されたポッドキャスト番組「アームチェア・エキスパート」で、ヘンリー王子は王室生活を「『トゥルーマン・ショー』と『動物園』を足したようなもの」と表現。周囲の目が常に注がれる生活を耐え忍んだ結果、メンタルヘルスに不調をきたしてセラピーを受けたと告白した。
英大衆紙「デイリー・エクスプレス」はこれ以外にも、米国で受けたメディア攻勢についての発言に注目。「ロサンゼルスに住めばパパラッチからの攻勢があることを予測できたはず」との批判に「真っ向から反論した」と報じている。
王子とメーガン妃、長男アーチーくんは米国への移住当初、俳優や映画プロデューサーなどの肩書きを持つタイラー・ペリーがロサンゼルスのビバリーヒルズに所有する邸宅で滞在。前述の批判はこの際に存在したものだ。王子一家は3か月半ほど生活した後、ロサンゼルス郊外のモンテシトに転居した。
ポッドキャスト番組での王子は、ビバリーヒルズでの滞在期間はあくまで定住先を探すためであり、自身と妃が「ロサンゼルスに住むつもりはなかった」と述べた。しかも、ビバリーヒルズでの生活は、ヘリコプターやドローンが飛び、パパラッチが金網を切り裂く「狂気の沙汰」だったという。
王子は「もしもロサンゼルスで暮らす有名人がこうしたことを受け入れなければならないとしたら、それは悲しいことだ」と主張。「十分なセキュリティがあっても安全な場所は家の中しかないと言われました。有名人は外に出られないというのでしょうか」と続け、セレブの街にはびこるパパラッチ文化に敢然と「ノー」を突き付けた。
さらには「人権はどうなるのでしょう。個人として、また家族としての。家を一歩離れたらそれが公の関心となると言われる。しかし、子どもを連れて浜辺を散歩することは公の関心に応えるものではないでしょう。そんなものはニュースではありません」と、王室メンバーだった頃には決して表立って発言できなかったことを赤裸々に語った。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)