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友人間の金銭トラブルで絶縁 小銭の貸し借りや旅行代金立て替えの落とし穴
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友人間でのお金の貸し借りは、取り立てにくくこじれやすいもの。金額に関係なく、仲が良いからこそ2人の間に大きな亀裂が入ってしまう可能性大です。今回は少額の貸し借りでありながら、絶縁にまで発展してしまったという2人の女性の体験談をお届けします。
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小銭の貸し借り 自分はOKで他人には貸さない友人にドン引き
「この春、高校時代からの友情に終止符を打ちました!」
北陸地方在住の奈那子さん(仮名・42歳)は、長く付き合っていた友人との関係を断ち切り、今はとても晴れ晴れとした気持ちでいるといいます。
「愛子(仮名)とは高校時代に知り合い、親友に近い付き合いをしてきました。彼女は話が面白く話題も豊富で、一緒にいてとても楽しい人。でも、高校時代から金銭面でゆるい部分がありました」
「ちょっと小銭が足りない! 10円貸して!」
「あと2円が足りないの。お願い、2円貸して!」
喫茶店で、スーパーで、コンビニで……奈那子さんは何回何十回と愛子さんに小銭を融通。その小銭が返ってくることは一度もありませんでしたが、1回1回の金額が少ないので、最初のうちはまったく気にしていませんでした。そうして社会人になっても少額のおねだりは続き、何となく許してきたそうです。
「昨年の秋、久しぶりに愛子と会うことになって、地元のレストランに行ったんです。お札なら出せたのですが、小銭があと15円あればぴったり、って感じだったんですよ。なので、これまで十分小銭を出してきたんだから、これくらいなら愛子に頼んでみよう。そう思ったんです」
「小銭が15円足りないから、貸して!」
これまで愛子さんが何度も繰り返してきたように、笑顔でお願いしたという奈那子さん。しかし愛子さんからは「私、たとえ10円だろうと貸し借りするの嫌なんだけど……」と、信じられない言葉が返ってきました。
「その瞬間、ブワッと私の中に嫌悪の気持ちが広がるのが分かりました。愛子に出したお金は、1回1回は小さい金額とはいえ、過去20年分を合わせれば数千円になっているはず。それなのに、『たとえ10円だろうと嫌』って何だよ!? って。一気にこれまで感じていた友情が壊れました」
奈那子さんは「そうなんだ。私が図々しかったわ」と言って別れて以後、愛子さんからの連絡をすべて無視しているそう。
「小銭の貸し借りで『自分が卑しいのか?』って思うこともなくはないです。愛子からは電話やメールがバンバン来ていますが、全スルーしています。でも、自分はOKで他人はNGという愛子のマイルールに私はついて行けそうにないし、愛子と離れたおかげか、長く抱えていたモヤモヤがすっきりと晴れた気がしました。小銭とはいえ毎回のように“借りパク”されることが、知らないうちにストレスになっていたのかもしれません」