性との向き合い方に悩む読者の皆さんから寄せられたご相談に、ラブライフアドバイザーのOliviA（オリビア）さんが優しく回答するこの連載。今回のテーマは【30代以降のセックスレス】です。この年代に多いのは、出産後のセックスレス。パートナーに性欲が湧かないという相談です。そんなお悩みにOliviAさんが送るアドバイスとは？

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友人からのアドバイスは価値観の押し付け？　動揺しすぎないことも大事

【今回のお悩み1】
「40代の夫婦です。出産後からセックスレスが始まり今では10年以上。自分たちはこれでいいと思っていますが、周囲から『それは良くない』との指摘を受けます。本当はどうなのでしょうか？」（Kさん）

　まず、カウンセリングと何でも話せる友人の存在はまったく違うので、この相談者の方がおっしゃっている「周囲からの指摘」という部分が少し気になります。

　私も女子会などに参加しているとたまに思うのですが、本人が気にしている不安や悩みにも、友人は“アドバイス”と称して好きなように言うんですよね。「あなたのため」と言いつつ、自分の価値観を押し付けている場合もあるので、あまり動揺しすぎないでください。

　というのも、相談者の方は「自分たちはこれでいいと思っている」から。2人の話し合いの結果、お互いが納得した上で“性行為はないが夫婦円満”として成立しているのであれば、どんな夫婦のスタイルも間違いではないでしょう。

若い時とは違う新たな性行為のあり方を探してみる

　出産後からのセックスレスは、妊娠中から控えていて産後も復活しないというパターンをよく聞きます。“子どもの年齢にプラス1年”という方が多いのではないでしょうか。

　もうお子さんを作らないのであれば、裸で抱き合うなどスキンシップとしての性行為、挿入と射精を目的にしないものでもいいのかなと思います。「気持ちが満たされていて仲良し」と2人の中で完結しているのであれば、これも1つのスタイルですよね。

　前回で取り上げた20代のセックスレスでは、ときめきを取り戻すように、生活感を見せないように工夫するといったアドバイスをさせていただきました。

　ですが、長年連れ添ったご夫婦では、なかなか難しいもの。30代以降のカップルやご夫婦は、セックスのあり方自体が変わってくるとも思います。若い時とは違う“しっくり来るスキンシップ”のあり方を、2人で模索してみてはいかがでしょうか。

　裸で抱き合ったり、お互いにマッサージしたり。“お互いに性的な目で見ている”と確認し合うことができるといいのかなと思います。

「かっこいいね」「かわいいね」「素敵だね」で十分なので、お互いを言葉で評価し合うこと。「セックスレスであっても魅力がなくなったわけではない」「この関係は心地よい」と伝え合っていくことをおすすめします。

　セックスレスの原因が“性的関心の変化”である場合も、やはりパートナーと共有しておくと良いでしょう。今までは「2人の間に性行為がなくても仲良しでいいかなと思っていたけど、やっぱり違う」と気持ちが変わってくる可能性もあります。

「最近、どう思ってる？」など軽い感じで、定期的に気持ちを確認し合うタイミングを作ってもいいのではと思います。