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メーガン妃の絵本には「物語がない」 書評に厳しい言葉並ぶも米国では2000部無償配布
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ヘンリー王子が父親になって初めて迎えた父の日、メーガン妃がしたためた詩。そこから生まれた絵本「ザ・ベンチ」が現地時間8日、ついに出版された。続いて夫妻は、米国で定価18.99ドル(約2000円)の同書2000部を全米各地の学校や図書館に寄贈する計画も発表。一方で、英国の批評家からは酷評が相次ぎ、レビューにも厳しい言葉が並んでいるという。
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メーガン妃の絵本に一部英メディアは厳しい評価
メーガン妃による初の著作本「ザ・ベンチ」がついに出版された。ヘンリー王子と立ち上げた財団「アーチウェル」のウェブサイトに掲載された発表によると、同書2000部の寄贈はコミュニティ育成を目的にしたもので、出版社からのサポートを受けて行われるそうだ。
ただ、書籍をめぐっては気になる情報も。英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、夫妻は出版にあたり50万ポンド(約7750万円)の前払金を受けたと噂されているという。その真偽は明らかになっておらず、販売収益が慈善事業などへ寄与されるかも不明のままだ。
そして、同紙はメーガン妃デビュー作に対する英国での反応も伝えた。
英複数メディアに書評を多く寄稿しているクレア・オールフリー氏は英高級紙「テレグラフ」のウェブ版「ザ・テレグラフ」で、「一体どの出版社がこの韻を踏みすぎて説教くさい文章を出版するというのか」と手厳しい一文で酷評。さらには「当たり障りのない子育て法が記されているだけで物語はなし。この本を好きになる子どもがいるとは思えない」と続け、ばっさり切り捨てた。
英高級紙「ザ・タイムズ」のアート記者で「サタデー・レビュー」を担当するアレックス・オコネル氏も同じく、「物語にまったくアクションがない」と内容のなさに首をひねった。ちなみに同氏は、児童書に関するアワードの審査員も務めているという。
通販大手「Amazon」の英国サイトを見ると、日本時間12日午後の時点で総合評価は5段階中の4.7。5を付けた読者は91%、1は6%だが、英国からの「トップレビュー」として最初に表示されるものは1を付けた酷評レビューで、836人が「役に立った」をクリックしている。一方で米国サイトでは5段階の4.9で、米国からの「トップレビュー」として複数表示されたものを見ると、評価5を付けた複数レビューの中に1を付けたものが1本だけ含まれていた。
満を持して出版されたメーガン妃の初著作。しかしフタを開けてみると、少なくとも英国での評価は散々のようだ。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)