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メーガン妃長男に「プリンス」与えず チャールズ皇太子の決定が王室批判の一要因か

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

メーガン妃とアーチーくん(2020年)【写真:AP】
メーガン妃とアーチーくん(2020年)【写真:AP】

 これまでの英王室では、女王もしくは王の息子がもうけた子ども(孫)に「プリンス」「プリンセス」の称号が与えられてきた。しかし、王室のスリム化を標榜するチャールズ皇太子は、国王になった際にはヘンリー王子夫妻の長男で孫のアーチーくんに「プリンス」の称号を与えないと、先に決めていたという。また、これが3月放送の暴露インタビューで「王室は長男にプリンスをつけたくなかった」とするメーガン妃発言の“導火線”だったとみられているようだ。先日誕生した長女の“リリベット命名騒動”に続き、長男の“プリンス称号騒動”も復活の兆しをみせている。

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チャールズ皇太子の“王室スリム化”計画が背後に?

 一部国民の税金で賄われる王室助成金「ソブリン・グラント」。次期国王のチャールズ皇太子がその対象になる主要王室メンバーを削減する意向であることは、これまでも広く報道されている。だが、現在も削減案の詳細は明らかにされていない。

 一方で去る3月、メーガン妃はヘンリー王子と出演したインタビュー番組で長男アーチーくんが「プリンス」の称号を持っていない理由として「王室が付けたくなかった」と王室側の人種差別を示唆。この当時、一部メディアは「プリンス」「プリンセス」の称号が「女王または国王の息子がもうけた子ども(孫)に与えられる」という原則を報道し、妃の認識間違いではないかと推測していた。

 英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、この2つの件には関連があるようだ。ヘンリー王子夫妻に近い情報筋は同紙に対し、王子夫妻が皇太子から「国王になったとしても、アーチーが王子になることは決してない」と言われたことを認めた。さらに皇太子は夫妻に対しアーチーくんが「プリンス」を継承できないよう法的文書に変更を施す考えであることを伝えたという。

 皇太子の決定は、3月放送のインタビュー番組から始まった王室批判後に下されたものではない。同紙によると、王子夫妻が「プリンスにならない」事実を知ったのは番組収録の直前。内部情報筋によるとこの時点ではまだ衝撃が生々しかったため、番組での強い王室批判につながった可能性があるという。タイミングからすると、皇太子が目指す“王室スリム化”の一貫だったと考えられるようだ。

 一方で王室筋は同紙に対し「私たちは称号継承に関して推測したり、米国からやってくる噂についてコメントしたりするつもりはありません」と述べた。

 ちなみにウイリアム王子の子どもたち3人が男系のひ孫でありながら王子・王女の称号を持つ理由は、2013年にエリザベス女王が決めた特例措置。また、女王の三男エドワード王子夫妻は逆に、長女と長男を「レディ」と「ヴィスコント(子爵)」にしている。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)