からだ・美容
性行為で痛みを感じる…その原因は多面的 婦人科系の検診を受けるべきケースも
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教えてくれた人:OliviA
痛くない方法を2人で探ってみること
やはり一番大事なのは、パートナーとのコミュニケーションです。前戯の時間を長くしてもらったり、潤滑剤を使うなど工夫したり。挿入する準備が整った状態に心と体をウォームアップするためには、パートナーの協力が不可欠ですから。
痛くない工夫を2人で考えてみることや痛くないやり方と体位を、2人で探っていくことも改善策の1つではないでしょうか。
最初はかなり手探り状態になると思いますが「痛くなったら教えるね」「これは痛くない?」というように、お互いに声をかけるようにしてみると気持ちのいい体位を見つけやすいのではないかと思います。
また、女性側でできる工夫としては、腟トレもおすすめです。いざ挿入するという段階で、体がこわばってしまう方もいらっしゃるでしょう。そうすると、腟の入り口の筋肉が緊張して拒むような感じになってしまうので、挿入時に痛みが出やすくなります。
腟トレには、締まりを良くするためというイメージがありますが、締めると同時にゆるめるトレーニングにもなります。その両方ができるようになると、挿入時に自分でコントロールが可能ですよね。ゆるんでいる状態だと抵抗感が和らいで、スムーズに挿入することができますから。
性交痛は2人が協力することで解決しやすい悩み
月経サイクルによって、潤いに増減が生じたり痛みの出やすい日があったりすることも意識しておいた方がいいかもしれません。
例えば、排卵日前後なら深く挿入しても痛さを感じないけれど、月経前後はお腹が張っているような感覚があり、直腸側に圧迫されるような体位だと痛みが出るといった場合も。体調によっても工夫が必要なのかなとも思います。
女性が自分の体を知ることはもちろんですが、男性側も「女性の体は日々変化するものだ」と知っておくことで、よりスムーズに性行為が進むのではないでしょうか。
また女性側から「痛い」と言われても、それを“ダメ出し”と思わないこと。女性の感じやすさは、その日の気持ちやコンディションに影響され、リラックスを重視した方が女性は感じやすくなります。「なぜ痛いのか」という原因を2人で探り、工夫していくことが大事なのかなと思います。
性交痛は2人が協力することで解決しやすい悩みです。「痛くない性行為を2人で見つけることができた」という達成感も得られるでしょうし、同じ悩みを乗り越えることで2人の絆も深くなるのではないでしょうか。
(yoshimi)
OliviA(オリビア)
1980年生まれ。ラブライフアドバイザー(R)、アロマセラピスト、日本性科学会 会員。学生時代に「女性の性」をテーマに卒業論文を執筆したことをきっかけに、2007年より性に関する総合アドバイザーとして本格的に活動を開始。台湾でも書籍を出版するなど、日本のみならず海外にも活動の幅を広げ、多方面で「女性のセクシュアルウェルネス」「コミュニケーションを重視した性生活」の提案を行っている。近著に「セックスが本当に気持ち良くなるLOVEもみ」(日本文芸社)など。