Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

どうぶつ

「カラスだ…」 怖がるミーアキャットきょうだいに18万人激萌え 園が語る見学のコツ

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

社会性に富んだミーアキャット 取っ組み合いはコミュニケーションの1つ

 井の頭自然文化園の飼育担当者によると、同園では現在5匹のミーアキャットを飼育中。話題の2匹は2019年10月に生まれた1歳9か月のオスとメスのきょうだいで、正式な個体名、いわゆるお名前はないそうです。

「飼育担当者は便宜的に、アゴ下に黒い点があり肩幅がやや狭い方を『アゴ♀』、鼻の中がピンク色(白っぽい)方を『ハナ♂』と呼び分けています」

 ミーアキャットはオランダ語で「湖の猫」を意味しますが、実はマングース科。高度な社会性を持っており、野生下では2~50頭の群れで生活しています。

 そのため、仲間同士でさまざまな方法でコミュニケーションを取ります。その1つとして、じゃれ合いをしているような場面はよく見かけられるそうで、運が良ければ今回のように取っ組み合いをしている姿を見ることができるかもしれません。

 また、園内のミーアキャットがカラスを警戒するのも珍しいことではないそう。

「野生のミーアキャットが生息しているのは南アフリカやアンゴラ、ナミビア、南ボツワナといったサバンナ(乾燥地帯)のため、同じ場所に生息しているミーアキャットよりも大きなタカやワシ、ジャッカルなどの肉食動物が天敵です」

 天敵に遭遇した場合は、一斉に巣穴へ逃げ込みます。また、時には群れの仲間で協力し合い、追い払うこともあるのだとか。カラスに気付いた2匹は動きが止まってしまった様子でしたが、もちろん同園の飼育場には身を隠せる場所が用意されています。

暑い日は日陰でうつ伏せに 園側が教える見どころ

約650平方メートルあるケージ内にニホンリスが放し飼いされた「リスの小径」【写真提供:井の頭自然文化園】
約650平方メートルあるケージ内にニホンリスが放し飼いされた「リスの小径」【写真提供:井の頭自然文化園】

 現在の同園では、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の一環として園内の「密」を避けるため、来園時には事前の整理券取得が必要です(詳細は公式ウェブサイトを参照)。生き生きと動き回るミーアキャットを見学したい場合は、何時頃が狙い目なのでしょうか。

「晴れている日は屋外の飼育場、雨の日は室内の飼育場で過ごしています。開園直後はお腹を太陽に向けて日向ぼっこしているので、特徴的な整列姿が見られるかもしれません。また、十分に体温が上がったら穴掘りや探索を始めるので、10時以降はいろいろと動き回っている可能性が高いですよ」

 また、ミーアキャットは高台に登って見張りをするのですが、これは交代で行っているそう。時間を変えて何度か展示場に足を運んでみるのも面白そうですね。

「暑い日は日陰でうつ伏せに休むことが多いため、今の時期は日陰の場所を見てみるのも手ですね。エサは午後に与えているので、タイミングが合えば食べている様子が見られるかもしれません」

 同園には他にも見どころがたくさん。目玉は約650平方メートルあるケージ内にニホンリスが放し飼いされた「リスの小径」です。小径内を歩きながら、森で暮らすニホンリスの自然に近い行動を間近で観察することができます。

 また「こもれび売店」では、「モルモルイロイロ」シリーズがそのかわいさで大人気なのだそう。モルモット柄のアニマルマスクや巾着、ポーチなど、素敵なお土産がずらりと並んでいます。

 自然を生かした展示が魅力の井の頭自然文化園。今日も暑さに負けず、個性豊かな動物たちが元気いっぱいに過ごしています。夏の日のお散歩として、感染対策をしっかり取った上で訪問してみてはいかがでしょうか。

(Hint-Pot編集部)