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ヘンリー王子の称号使用 米専門家が鋭い指摘 「1人の男と言いながら…」
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「この本は王子として生まれた私ではなく、1人の男として書いている」……とは、ヘンリー王子の回顧録出版発表に添えられていたメッセージ。しかし、気になったのはその署名だ。「プリンス・ハリー、サセックス公爵(Prince Harry, The Duke of Sussex)」と、「王子として生まれた私ではない」にもかかわらず、王子と公爵の称号を使っている。この件について大衆からも矛盾を指摘する声が上がる一方、米国人コメンテーターが放った一言も「もっともだ」と英国で話題になっている。
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「一般大衆もこの署名には違和感を感じていると思う」
突如発表されたヘンリー王子の回顧録出版。その内容予測に加えて目立った指摘といえば、発表ツイートに添えられていたメッセージの「称号」だった。米国人の王室専門家でテレビコメンテーターのモーリー・マルシャイン氏も、ポッドキャスト番組「Royally Us」でこれを指摘している。
英大衆紙「デイリー・エクスプレス」が掲載した記事によると、同氏は「ハリー(ヘンリー王子の愛称)は『この本は王子として生まれた私ではなく、1人の男として書いている』と言いながら、『プリンス・ハリー、サセックス公爵』と署名していますが、ここは米国。私たちは称号なんて使いません」と続けて、王子の署名を痛烈に皮肉った。
この発言に対し司会者のジョー・ドレイク氏も「一般大衆もこの署名には違和感を感じていると思う。『自分は1人の男』と言いながら、『王子』と署名するのはいかがなものか」と反応した。
またマルシャイン氏は自身がライター、編集者である立場から「ゴーストライターに『クリシェ』(ありがちな決まり文句)の使い方について、ハリーとしっかり話し合うことを望みます」とアドバイス。当たり前の使い古された表現を連発して、つまらない読み物にならないよう忠告した。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)