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メーガン妃の主張めぐる英メディア団体の混乱 発生5か月後に王子夫妻がようやく“反応”

著者:森 昌利

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ヘンリー王子とメーガン妃【写真:AP】
ヘンリー王子とメーガン妃【写真:AP】

 メーガン妃が3月放送のインタビューで展開した英メディア批判について、英メディアの編集者協会(Society of Editors)は英国の報道機関に差別はなく、妃の主張は「受け入れられない」などとする反論声明を発表。だが、その声明に対しても200人超のジャーナリストが公開書簡で落胆と反発の意を示し、協会のエグゼクティブ・ディレクターが辞任するなど内紛に発展していた。この一連の件について、ヘンリー王子夫妻がようやく“反応”したことが話題になっている。

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メーガン妃の主張をめぐり英メディアの編集者協会が大混乱に

 米国時間3月7日夜に米民放CBSで、英国時間3月8日夜に英民放ITVで放送されたヘンリー王子夫妻のインタビュー。この際にメーガン妃は、王子との交際が始まった当初から「非常に攻撃的で多くの人種差別を扇動していた」などと、英メディアを批判していた。

 これを受けて英編集者協会は3月8日、根拠のない批判として「受け入れられない」主張だとする反論声明を発表。だが、さらにその声明に対して英メディアで活動する有色人種のジャーナリスト200人超(現在確認可能な署名数は255)は3月10日、公開書簡で落胆と拒否の意を発表した。

 同時に協会が主催する報道賞「プレス・アワード」から撤退するメディアも相次ぎ、ついには開催延期が決定。たった数日で内紛に発展し、3月10日には反論声明を執筆した協会のエグゼクティブ・ディレクター、イアン・マレー氏が辞任する事態になった。マレー氏は辞任に際し、声明が人種差別擁護を意図したものであるとの見方には同意しないながらも、「明らかに動揺を引き起こした可能性があることを認める」と語っている。

 そしてこの騒動から5か月が過ぎた今、ヘンリー王子夫妻がようやく“反応”したことを複数のメディアが報じた。夫妻は財団「アーチウェル」の公式サイトに声明を発表。「アーチウェルは正しい変化を求めた英国ジャーナリストたちの連携を認識」との見出しを付け、「ジャーナリズムの多様性を誇り、サポートする」と書き出している。

 そして「この重要な業界に依然としてある不公平さや人種差別と戦うために、より強力なイニシアチブを求める英ジャーナリストの連帯を目指します」と付け加えた。

 一方で、3月放送のインタビューでは、妃に対する非難の言葉で満ちた“英メディアの新聞や雑誌”として表示された複数の出版物について、その3分の1以上が英国以外の発行だったことが明らかになっている。また都合の良い部分を取り出し、捏造とも言える編集が加えられたものもあった。

 この件は当の英メディアである英大衆紙「デイリー・メール」がすでに指摘しているが、王子夫妻からの反応が未だにない状況は不思議なところでもある。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)