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メーガン妃にも打撃か アンドリュー王子の民事訴訟は“飛び火する”と王室専門家が予測

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

ヘンリー王子とメーガン妃【写真:AP】
ヘンリー王子とメーガン妃【写真:AP】

 勾留中に死亡した米国人実業家ジェフリー・エプスタイン被告が関与する“エプスタイン事件”をめぐり、被害者の1人から米国時間9日に米ニューヨーク州で民事訴訟を起こされたエリザベス女王の次男アンドリュー王子。今後の展開についてさまざまな報道が流れる中、この件がヘンリー王子とメーガン妃にも“飛び火する”と主張する王室専門家が現れた。

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長年くすぶり続けていた疑惑が一気に再燃

 2019年に未成年者に対する性的虐待容疑で起訴され、勾留中に死亡した米国人実業家ジェフリー・エプスタイン被告。アンドリュー王子は2011年頃から交友関係を示す写真が出回り、2014年には被害者女性の1人が米国の裁判所に提出した裁判文書で「実際に性交渉をした人物」として名前が挙がった。

 その女性は当時17歳だったバージニア・ジュフリー(旧姓ロバーツ)さん。当然ながら大スキャンダルに発展したが、王室はこの主張を真っ向から否定していた。さらに2019年11月には王子自ら英公共放送BBCのインタビューで釈明したが、辻褄の合わない発言も目立ち、さらに疑惑を深める結果に。また、すべての公務から外され、事実上の“王室引退”状態になった。

 それから1年半、ジュフリーさんがニューヨーク州マンハッタンの連邦地裁に民事訴訟を起こしたことで問題が再燃。英雑誌「クローサー」が掲載した記事によると、王室ジャーナリストのジョナサン・サチェルドーティ氏はこの再燃が、ヘンリー王子とメーガン妃の今後にも悪影響を与えると予測している。同氏は2018年にヘンリー王子が行った中東ツアーをはじめ、数々のロイヤルツアーを取材。現在では王室コメンテーターとしても活躍している人物だ。

“元ロイヤル”としてブランド化している夫妻には大きな打撃?

 サチェルドーティ氏はまず、アンドリュー王子のスキャンダルで「メーガン妃は恐れ慄いています」と指摘。妃はアンドリュー王子がBBCインタビューに出演した2019年も“激しい嫌悪感をあからさまにした”という。

 そんな背景を受けて同氏は、「アンドリュー王子のスキャンダルは王室にとって最悪の懸案ですが、ハリー(ヘンリー王子の愛称)とメーガン(妃)にもダメージを与える可能性があります」と主張。その理由として「2人が“元ロイヤル”という王室の関わりを核として自分たちをブランド化していること。さらに、メーガンは女権運動に力を入れているという事実があります」とポイントを挙げた。

 同氏が語る通り、ヘンリー王子とメーガン妃は“王室引退”しながらも「公爵」「公爵夫人」の貴族称号は返上していない。また、繰り返されている暴露や批判は、2人が王室の主要メンバーであるとアピールすることでもあり、ロイヤルファミリーとの強い関連性を訴えていると見ることもできるだろう。

 また、4日に40歳の誕生日を迎えた妃が、コロナ禍で失職した女性を「自分の時間を40分間使って助けよう」とする「40×40」運動を提唱したことからも、妃が女性をサポートする女権運動に力を入れていることは明白な事実だ。

 しかしそれも、義理の叔父が妃の母国である米国で“性犯罪者”として訴訟を起こされては話にならない。ヘンリー王子夫妻の人気凋落が指摘される昨今、今回の一件で暗雲が立ち込める状況になった可能性もゼロではないだろう。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)