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退屈な時間に現れる“妄想忍者”の漫画に4万人共感 「物心ついた時から走らせてました」
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交通機関での移動中、つい手持ち無沙汰になってしまう瞬間ってありますよね。そんな時、自分を楽しませてくれる頼もしい相棒がいたら……。ツイッター上では現在、退屈な時間を埋めてくれる“妄想キャラクター”を描いた漫画が大きな話題になっています。作者のゐわな(@iwana_iyo)さんに話を伺いました。
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移動中の暇な時間にふと外を見ると“忍者”が
ゐわなさんが発表した漫画のタイトルはずばり「妄想忍者」。「タクシー移動の退屈な時間は景色に合わせて妄想の忍者を走らせる」という内容です。手持ち無沙汰になりふと窓の外に目を向けると、流れる景色の中に“妄想忍者”が出現します。
ゐわなさんの脳内が生み出したその忍者は、建物の屋根を軽快に飛び移っていきます。しかし、「いいぞ! もっと跳べ!」と思った矢先、忍者は屋根から飛び降りてしまいました。一体なぜ……?
何と、忍者が向かった先は病院。治療を受けて戻ってきた時には、右足首に包帯を巻いた松葉杖姿になっています。これまで妄想の中で活躍を続けてもらっていたせいか、知らずのうちに疲労を蓄積させた忍者の体はついに悲鳴を上げてしまったようです。これにはゐわなさんも「重傷じゃん……無理してたんだ。ごめんね」と忍者の状態を心配するのでした。
この“妄想忍者”を描いた漫画が公開されると大きな話題に。4.3万件もの“いいね”を集めた他、リプライ欄には「私も物心ついた時から忍者走らせてました!!」と次々に“同志”が出現。また、「僕はマリオで同じこと考えてたなぁ」「自分は指で走らせてた!」「俺はソニックだった」など、“自分オリジナル”のコメントも多数寄せられています。
「みんなも『そろそろ忍者疲れてきたかな』と思ったら休ませて」
ゐわなさんに、漫画についての詳しいお話を伺いました。
Q. 今回の漫画を描こうと思ったきっかけを教えてください。
「普段から無機物や架空のものに感情移入して遊んでいるのですが、この漫画はその派生です。“妄想忍者”を漫画のネタとして取り入れるのもありかなと思い描いてみました」
Q. その後、“妄想忍者”の状態はどうなりましたか?
「どうなったんですかね(笑)。そこまで考えてなかったです。でも、忍者を休ませれば回復に向かうと思うので、みんなも『そろそろ忍者疲れてきたかな』と思ったら少し休ませてあげてほしいです」
Q. “妄想忍者”以外にも退屈な時間を楽しくつぶす工夫として実践していることはありますか?
「だいたい空想にふけっています。『今ゾンビが現れたらどう対応するか』を考えたり、友達だけでトーナメントを組んでバトルさせたり。そういう空想から漫画のネタができることも結構あります」
Q. 漫画を描く上でこだわっている点や大切にしていることがあれば教えてください。
「ベタな展開を避け、最後に読み手の想像を裏切るように心がけています。あとは絵を描くのがあまり好きではないので、なるべく早く仕上げるようにしています。ミスを見つけても修正しません」
Q. 大きな反響となりましたが、心に残った感想や、感想を読んで気が付いたことを教えてください。
「『これやってたの自分だけだと思ってた』というコメントが圧倒的に多くて驚きました。この漫画は“景色に合わせて忍者を走らせる”という行為がみんなの共通認識、いわゆる“あるある”だという前提の上で、その忍者が怪我を抱えていたというのをオチにしています。ですが、“あるある”だと認識していない人が多かったのは意外でした」
日常のちょっとした隙間に現れては活躍してくれる妄想キャラクター。しかし、酷使にはくれぐれもご注意を。
(Hint-Pot編集部)