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反メーガン妃の英司会者「弱虫」 ヘンリー王子夫妻の非公式伝記 SNSで“煽る”理由とは
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3月に暴露インタビューが放送された際、メーガン妃の発言を「一言も信じない」と全否定した英有名司会者のピアーズ・モーガン氏。メンタルヘルスに対する王室側の無理解と、王室内に存在する人種差別問題に関する夫妻の主張を同氏が否定したことで、あらゆる方面から抗議が集中した。しかし、局側の謝罪要請を断固拒否し、2015年から6年にわたり続けた番組を降板。それでも妃への批判は継続している。今回は、ツイッター上で夫妻の非公式伝記本加筆改訂版について言及し、「弱虫」という言葉を使った。果たしてその心とは?
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「名指しして王室側に反論させてください」と大胆主張
英民放ITVの朝番組「グッド・モーニング・ブリテン」で起こったピアーズ・モーガン氏の降板騒動から5か月。これまで数人の“代打”が空席を埋めているが、正式な後継は現在も決定していない。
一方でモーガン氏は、単発の番組出演や英紙への寄稿、自身のツイッター投稿などで話題を呼び続けている。メーガン妃批判も継続しており、今回はヘンリー王子夫妻の非公式伝記「Finding Freedom(日本語版「自由を求めて ハリーとメーガン 新しいロイヤルファミリーを作る」扶桑社刊)」の加筆改訂版(英語版のみ)について発言した。
英大衆紙「ザ・サン」が掲載した記事によると、同氏が激怒したのはヘンリー王子夫妻がアーチーくんの肌の色に関する質問をした王室メンバーの名前を「明らかにする選択もあった」という加筆箇所について。同氏は現地時間25日夜、これを報じる「メール」紙の一面トップを画像で添えて「やるならやってください、この弱虫め」とツイッターに投稿した。
しかし闇雲に煽っているわけではない。「ロイヤルの人種差別主義者を名指しして、彼ら(王室側)に反論させてください。そうでなければ、あなたはファミリー全体を中傷し続けることになる」と続く全文を読めば、その意図は明確だ。
この“肌の色に関する質問”は、3月の暴露インタビューでも大きな衝撃の1つだった。放送後は発言者に関するさまざまな憶測が飛び、インタビューでホストを務めたオプラ・ウィンフリーは「エリザベス女王とフィリップ殿下ではない」と改めて発言している。
王室側は現時点でもこの件に関しては沈黙を守っているが、王子夫妻がこの人物の名前を明かせば、どういった状況と意図で質問をしたのか、説明義務が生まれることになる。そうなった場合、同氏は王子夫妻側が逆にダメージを受けると考えているのだろう。そこで、名前を明かさない2人に“弱虫”というレッテルを貼ったわけだ。
ちなみに加筆改訂版の詳細を伝える別の記事によると、王子夫妻は「実名を明かせば王室に多大なダメージを与える」として、名前を伏せたという。けれどもこの問題を公の電波で話すだけで大問題になるとは思わなかったのだろうか。そこは大いに気になるところである。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)