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メーガン妃の主張「信じない」発言を含む番組は違反にあたらず 英有名司会者が“勝利”

著者:森 昌利

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メーガン妃【写真:AP】
メーガン妃【写真:AP】

 3月の暴露インタビューでメーガン妃が主張した内容に対し、英司会者ピアーズ・モーガン氏は英民放ITVの朝番組「グッド・モーニング・ブリテン」で「信じない」と発言。英国でテレビやラジオを規制する情報通信庁(Ofcom)には、約5万8000件の苦情が申し立てられた。それから約半年後、Ofcomはこの放送回が「違反にあたらず」と決定する調査結果を発表。この件をめぐっては、同氏や英米ジャーナリストの一部が「表現の自由」を訴えるなど論争に発展しており、今回の決定は「言論の自由」を認める形になった。

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モーガン氏のコメントは「潜在的に有害で不快なもの」とされたが

 ピアーズ・モーガン氏の「信じない」発言について苦情が殺到した理由の1つは、メーガン妃が「自殺願望まで抱いた」と主張したメンタルヘルスの問題も併せて否定したこと。レギュラー司会者として出演していた「グッド・モーニング・ブリテン」の3月8日放送回でこの発言をした同氏は、ITV幹部から要請された謝罪を拒否して番組を降板した。

 この時点でOfcomに申し立てられた苦情は4万件超に達しており、放送コード違反について調査の開始が決定。さらに並行して「言論の自由」「人種差別」などの論争も勃発した。

 そして現地時間1日、Ofcomは71ページの番組採録を含む全97ページの報告書を発表。報告書によると、3月8日放送回に関する苦情5万件超のうち大多数はモーガン氏によるメンタルヘルスや自殺についてのコメントに対するものと、番組における人種と人種差別に関する議論に対するものだった。

 Ofcomはこの2点を掘り下げる形で調査を実施。モーガン氏のコメントは「潜在的に有害で不快なもの」だったとする一方、「言論の自由」や「番組が視聴者を危害や犯罪から適切に保護する必要性を慎重に考慮」したという。結果、苦情の内容2点は番組内で「適切に文脈化」されており、「放送コード違反にはあたらない」と結論付けた。さらにこの放送回が「人種差別の性質と影響について重要な議論の実施を可能にした」などとしている。

モーガン氏“完全勝利”もITV側は番組復帰認めず?

 英大衆紙「ザ・サン」電子版などが公開したモーガン氏の会見動画では、Ofcomの決定直後に自宅前で「私がメーガン(妃)の発言を信じないとした意見が言論の自由として認められた」と胸を張って語る様子が映っている。

 さらに同氏は自身のツィッターに「オプラ・ウィンフリーに対するヘンリー王子夫妻の扇情的な主張を信じないとする、私の権利をOfcomが認めたことをうれしく思う。その(主張の)多くは真実ではないことが証明されています。これぞ言論の自由の圧倒的な勝利であり、プリンセス・ピノキオ(メーガン妃)の圧倒的な敗北」と投稿。さらにはこの決定で「職場復帰可能かな?」とちゃっかり司会者復帰もアピールした。

 また「サン」紙は同氏が掲げた暴露インタビューに関する17の疑問点も改めて掲載し、うち14は「虚実」と明記。同氏の“完全勝利”に花を添えた形になった。

 一方で、ITVも声明を発表。Ofcomの決定を歓迎するとともに「番組がOfcomのコードに違反しなかったのは、番組編集上の決定と他の司会者やゲストによって力強く表明された反対意見によるものである」とした。また、英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、ITVの情報筋は同氏の「グッド・モーニング・ブリテン」復帰がないことを認めたという。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)