海外ニュース
反メーガン妃の英司会者 ヘンリー王子夫妻非公式伝記の著者を一喝「黙りなさい、腰巾着」
公開日: / 更新日:
英有名司会者ピアーズ・モーガン氏は3月8日に放送された朝番組で、暴露インタビューにおけるメーガン妃の発言を「信じない」と発言。この他にも問題の箇所があったとして、この放送回は英国でテレビやラジオを規制する機関「Ofcom」の調査対象になった。そして現地時間9月1日には「放送コード違反にあたらず」の決定が下ったが、これにヘンリー王子夫妻の非公式伝記を共同執筆したオミッド・スコビー氏が猛反発。そこにモーガン氏本人が噛み付き、話題になっている。
◇ ◇ ◇
「もうちょっといい感じで遊べないのか、キッズたち」他記者は呆れ顔?
ピアーズ・モーガン氏の番組降板騒動にも発展したITVの朝番組「グッド・モーニング・ブリテン」3月8日放送回。現地時間1日にOfcomが発表した調査結果は、“反メーガン妃”派の筆頭である同氏が事実上の“完全勝利”を収める結果になった。
これを受けて、ヘンリー王子夫妻の非公式伝記「Finding Freedom(日本語版「自由を求めて ハリーとメーガン 新しいロイヤルファミリーを作る」扶桑社刊)」の共同著者であるオミッド・スコビー氏が猛反発した。
英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、スコビー氏は「すべての人が公人について自由に意見を述べることが認められるべきだが、テレビでメンタルヘルス問題を信用しないと(発言)することは危険な烙印を押すことであり他者を危険にさらす」とツイッターに投稿。Ofcomの決定に対し明確に異を唱えた。
すると、モーガン氏がこの投稿に激しく反応。「黙りなさい、この腰巾着。あなたはゴミのような本で、夫を亡くして慟哭した95歳(エリザベス)女王のメンタルヘルスはおかまいなく叩いているくせに」とツイートして、強烈な罵声を浴びせた形になった。
この争いに割って入ったのは英高級紙「タイムズ」の王室番ジャーナリスト、ヴァレンタイン・ロウ氏だ。「まったく! もうちょっといい感じで遊べないのか、キッズたち」とツイートして熱くなった両者をいさめた。
人権法を持ち出すも法廷弁護士が論破
また、スコビー氏は別のツイートで、「1998年人権法第10条は英国のすべての人が『表現の自由に対する権利を有する』ことを保証します。しかし、それは絶対的なものではありません」と、英国の「1998年人権法」を引き合いに出している。
だが、人権派の法廷弁護士であるアダム・ワグナー氏は「メール」紙に対し、モーガン氏個人は同法で規定されている“公的機関(public authority)”ではないため同法の制約を受けず、したがって同法を破ることもないとコメントした。
破ったとすれば同法の制約を受けるOfcomということになるが「それが正しいとなれば驚きです。表現の自由は人権法で保護されており、これは特にジャーナリストが有する言論の自由に関する権利を保護しています」とも述べている。
またOfcomの決定については「言論の自由が制限される可能性があるという事実を正しく参照している」などとして「細部までバランスが取れている」と評価。「最終的に誰もが決定に同意するわけではありませんが、詳細で理由があり、人権法に基づくOfcomの義務に違反したとは思えません」と語り、その内容を擁護した。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)