Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ライフスタイル

子どもの名付けは早いもの勝ち? 使いたい漢字や読みをめぐりトラブル勃発

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

知人から娘を改名するようクレームが

 神奈川県在住の真莉愛さん(仮名・35歳)は、3年前に第2子の女児を出産。しかし、出生届を提出したその日に“横やり”が入り、今でもモヤモヤしているといいます。その原因は、同じ日に出産した知人女性の言動でした。

「その女性とは長男の保育園で知り合いました。長男の時は初めての子育てで不安もあり、軽率でしたが、出会ってすぐの頃に連絡先を交換していたんです。でも普段は特に連絡を取ることもなく、送り迎えで顔を合わせた時に挨拶をする程度の仲でした」

 真莉愛さんとその女性は同時期に2人目を妊娠。とはいえ、お互いに仕事もあり、また別の病院に通っていたため、妊娠中も関係性は変わらなかったといいます。しかし、真莉愛さんが産休に入ったばかりの頃、長男のお迎えの際に突然、その女性から呼び止められました。そして、お腹の中の子どもの性別とどんな名前を考えているのか聞かれたそうです。

 それほど親しくないため、「その場ではのらりくらりとかわした」という真莉愛さん。しかし、事件はその後に起きました。出生届を出して間もなく、その女性から電話が。そして開口一番「名前、真似しないで!」と言い放たれたそうです。

「どうやら娘の名前を探っていたみたいで、私が仲良くしているママ友にしつこく聞いて教えてもらったようなんです。それがたまたま、彼女の考えていた名前と被ってしまったようで。私はあちらがどんな名前を付けるかなんてまったく知らなかったし、特に関心もなかったので驚きました」

 その女性は「勝手に私の子どもの名前を真似するなんてひどい! 泥棒!」と非常に怒っており、聞く耳を持たない状態。その後は互いの夫も出てくる騒ぎになり、第三者を入れて話し合いをすることになりました。

 すると判明したのは、真莉愛さんの娘とその女性が娘に付けようとした名前は、漢字違いではあるものの読みが同じということ。しかし、先に真莉愛さんが届けを出してしまったことで付けられなくなってしまったということでした。

「あちらは『思い入れのある名前だから、どうしても取り消してほしい』って譲らなくて。でも、もちろん届けを提出済みなのでそんなことはできません。結局その後、あちらも出産されて静かになり、同じ読みの名前を付けたようですが、『近くにいたくない』と言って半年以内に引っ越していきました。せっかく子どもに贈った名前なのにケチを付けられたようで、モヤモヤが晴れずにいます……」

 さまざまな深い想いが交錯するからこそ、こうしたモヤモヤが絶えない名付け問題。「周囲がどうあろうとも、好きな名前を正々堂々と付ける!」と強気でいる方がいいのかもしれませんね。

(和栗 恵)