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【2024年】 日本の暦で感じる季節のめぐり 白露と秋の七草 楽しむ方法や覚え方

公開日:  /  更新日:

著者:鶴丸 和子

「秋の七草」(写真はイメージ)【写真:写真AC】
「秋の七草」(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「お・す・き・な・ふ・く・は?」が覚えるカギ

 秋の七草の簡単な覚え方として、それぞれの頭の文字を取って語呂合わせで覚える方法があります。「お・す・き・な・ふ・く・は(お好きな服は)?」です。この順番にそれぞれを簡単に紹介します。

「美人」「はかない恋」などの花言葉も持つオミナエシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
「美人」「はかない恋」などの花言葉も持つオミナエシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○オミナエシ(女郎花)
 数本の茎がまっすぐ伸びて、先端に黄色い小さな花がまとまって咲きます。日当たりの良い草原などに生える多年草です。

お月見のお供え物としても使われるススキ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
お月見のお供え物としても使われるススキ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○ススキ(尾花)
 茎の先端30センチほどに白い毛を生やすイネ科の多年草。かやぶき屋根やお月見の飾りとして、なじみがあります。

五角形の紫の花が代表的なキキョウ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
五角形の紫の花が代表的なキキョウ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○キキョウ(桔梗)
 星形に開く花の美しさから、家紋に用いられるなど古くから人気があります。諸説ありますが、山上憶良の歌に出てくる「アサガオ」を指すことが通説とされています。

紅から淡いピンク色の品種が多いナデシコ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
紅から淡いピンク色の品種が多いナデシコ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○ナデシコ(撫子)
 河原や草地に主に生育。清楚で凛とした花の姿から「大和撫子」という言葉もあるほど、日本人に親しみのある花です。

素朴な姿が魅力のフジバカマ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
素朴な姿が魅力のフジバカマ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○フジバカマ(藤袴)
 花びらが袴のような形をしていることが名の由来。乾燥すると桜餅のような甘い香りがします。現在は生育地が減少しており、自然の中で見られることは少なくなっています。

古くから食品や生薬として使われてきたクズ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
古くから食品や生薬として使われてきたクズ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○クズ(葛)
 周囲につるを伸ばして覆い尽くすほど生命力のある多年草。花は下から咲いていきます。根の部分は葛粉や葛根湯の原料に用いられることが知られています。

控えめな見た目ながら丈夫で育ちやすい特徴のハギ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
控えめな見た目ながら丈夫で育ちやすい特徴のハギ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○ハギ(萩)
 秋の草花の代表格です。扇状の可憐な花が咲きます。秋のお彼岸の「おはぎ」という呼び名に由来している花です。

 昔はごく普通に見ることができた秋の七草ですが、現在は自然の中では見かけることが難しい花もあるようです。もし、どれか1つでも見かけたらラッキー。秋の七草で季節の移ろいを満喫しましょう。

(鶴丸 和子)

鶴丸 和子(つるまる・かずこ)

和文化・暦研究家。留学先の英国で、社会言語・文化学を学んだのをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。
インスタグラム:tsurumarukazu