育児・家族

産後すぐ“母親”になれる女性ばかりじゃない 漫画に共感殺到 「私もそうだった」

著者:Hint-Pot編集部

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漫画のワンシーン【画像提供:ちくまサラ(chikuma_sara)さん】
漫画のワンシーン【画像提供:ちくまサラ(chikuma_sara)さん】

 待望の赤ちゃんが誕生した感動とともにあふれ出る、「かわいい」「愛しい」という温かな母性――そんな“理想の母親像”を描いている人は、男女問わず多いかもしれません。けれど現実はどうでしょうか。長時間のお産で体はあちこち痛く、疲れてグッタリ。それなのに赤ちゃんが泣きやまないから眠れないし、泣いている理由も分からない。この調子できちんと育てていけるのか、不安は募るばかり……。心も体もいっぱいいっぱいで、生まれてきた赤ちゃんを愛おしむところまで気持ちが追いつかない。そういう女性も少なくないようです。産後、看護師さんから聞いた、母性に悩む女性を描いた漫画がインスタグラムで話題になり、多くのママ読者から共感を呼んでいます。作者のちくまサラ(chikuma_sara)さんに話を伺いました。

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まだ母親の実感が湧いていなかった作者 出産後聞いた心に残るエピソード

 作者のちくまさんは、6歳の長女と2歳の長男を育てながら、さまざまなメディアで育児漫画を連載しています。また、ちくまさんの漫画はインスタグラムやブログ「千曲がり奮闘記~紆余曲折の育児記録~」でも読むことができ、多くのファンを集めています。

 今回、ちくまさんが漫画に描いたのは、第1子を出産した病院で看護師さんから聞いたエピソードです。出産後、多くの病院ではお母さんの体調に合わせ、退院までに赤ちゃんのお世話を練習します。おむつの変え方から授乳の仕方、沐浴指導など、退院に向けた検査と合わせて目が回るような日々を過ごすのです。

 病院スタッフは明るくサポートしてくれますが、大切な赤ちゃんを退院後もしっかり育てるためにと、つらい体に鞭打って頑張っているお母さんは多いでしょう。ちくまさんが耳にしたのは、そんな出産後のとあるお母さんの話でした。

 看護師さんによると、その女性は赤ちゃんを抱っこすることもなく、授乳も拒否。赤ちゃんのお世話を拒否していたそう。そこでスタッフは相談を重ね、声がけはしつつも無理にお世話をさせないことに決めました。

 その看護師さんは「これで良かったのか」と不安を感じる中、結局、女性は一度も赤ちゃんのお世話をすることなく退院。退院後も音沙汰がないまま、1か月健診を迎えたそうです。

 ところが、1か月検診でやって来たその女性は、何とも幸せそうな笑顔! うれしそうに赤ちゃんをお世話していたそうです。「もし厳しく接していたら逆効果だったかも」と、目に涙を溜めて微笑みながら語る看護師さん。それ以来、病院で出産するママたちを決して責めず、否定しないと決めているそうです。

 ちくまさんは話を聞いた当時、出産直後でまだ母親になった実感が湧かず、必死で赤ちゃんのお世話をするばかり。その話を他人事と思えず、改めて「女性は出産したら本能で母親になるわけではないのだ」と感じたのでした。

 漫画を読んだママ読者たちからは、共感の声が殺到。「勇気が出る投稿をありがとうございます」「育てるうちに、母親もママとして成長するんですよね」「私も“この子を育てなきゃ!”というプレッシャーで、かなりメンタルをやられていた」「しんどい・ツラいの中でかわいい・好きを繰り返して母性が追いついた」など、自身の出産時を思い出しながらの感想が相次ぎました。