からだ・美容
デリケートゾーン脱毛 専門家が考えるその必要性とは 老後は男女問わず必須ケアに?
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教えてくれた人:栗本 夏帆
フェムテックに注目が集まる近年、VIO脱毛への関心も高まっています。「興味はあるけど恥ずかしくてできない」「デリケートな場所だし、脱毛で刺激を与えない方がいいのでは?」などなど、気になることがあるのも確か。今回の「フェムテックtv」は、国家資格保有の鍼灸師であり、設立した腟サロンで啓蒙活動を行っている栗本夏帆先生からVIO脱毛の基礎知識を伺いました。
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VIO脱毛の目的は清潔さを保つため
VIOとはデリケートゾーン全体を指す言葉で、Vラインはビキニライン、Iラインは性器の周り、Oラインは肛門の周りのこと。栗本先生によると、この部分を脱毛する利点は清潔さが保たれることだそうです。
「VIOは経皮吸収(皮膚からさまざまな成分が浸透すること)が高いので、トラブルが起きやすい部位です。そのため常に清潔な状態を保つことが大切ですが、そこに毛があることで尿や便が付き、蒸れや臭いの原因になります。また、トイレットペーパーで拭く際にゴシゴシとこすってしまい、かぶれを引き起こすこともあります。これらは脱毛をすることで回避しやすくなるのです」
トラブルを防止するためにも清潔さは大切ですが、「必要だから毛が生えている」と考えている人もいるようにも?
「確かに、そういった声を聞くことはあります。でも、腕や脚、さらにVIOと同様にデリケートな場所である脇は脱毛している人が多いですよね。毛が生えているという意味では同じだと思いますが、VIOに生えている毛はなぜ必要だと感じるのか。それは、ある種の“刷り込み”ともいえるかもしれません。
大切な部分だから触ってはダメ、見てはダメと言われたことがある人や、どうすればいいのか分からないから何もしていないという人もいると思います。中には、恥ずかしいからできないという人も。デリケートゾーンは大切な部位だと思っている人は多いのに、ケアすることには消極的。大切だからこそケアをしましょう。VIO脱毛は、取り入れやすいケアの一つです」
シニア世代を迎えた時もVIO脱毛はかなり有効
「顔をケアするように、デリケートゾーンもケアしましょう」と話す栗本先生。これから先、シニア世代になった時のことを考えても、VIO脱毛をしていた方がいいそうです。
「いずれは誰もがシニアと呼ばれる年齢を迎えます。周りの人の手を借りて生活をすることになるかもしれません。例えば、おむつを付けて過ごすことになる可能性もあるでしょう。赤ちゃんはお肌がツルツルしていますし、毛も生えていないので、きれいに拭き取ることができます。
一方で、肌が乾燥していて毛もある大人の場合、ホットタオルを使って拭き取ることになります。保湿クリームを塗布せずホットタオルを使い続けることで余計に乾燥しやすくなり、デリケートゾーンの肌は荒れやすくなってしまうのです。そうなると、年齢的に考えても免疫力は下がっていますし、感染症にかかる可能性も否定できません。
人生100年時代といわれていますので、今から自分でケアをすることは必要です。顔や体も毛がない方が保湿しやすいように、デリケートゾーンも同じ。VIO脱毛をすることは、ケアしやすい状態を作ることになり、清潔で乾燥していない良い状態を保つことにつながります」