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腸内に住む代表的な細菌とは? LA在住ナチュラリストに学ぶ「腸活」の基礎知識

著者:小田島 勢子

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腸活にぴったり。ココナッツヨーグルト【写真:小田島勢子】
腸活にぴったり。ココナッツヨーグルト【写真:小田島勢子】

 米ロサンゼルスの片田舎で夫と娘3人、鶏、豚、犬たちとともに自然に囲まれた生活を送る小田島勢子さん。創作料理のケータリング、プロアスリートの体作りのアドバイザーなどさまざまな分野で活躍しています。発酵食品作りの講師でもあるため、近頃話題の「腸活」にも余念がありません。毎月好評の連載エッセイ、今回のテーマは「腸内フローラ」です。

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悪玉菌も日和見菌も 体にとって大切

 私たちの腸内に住む多種多様な細菌。それらは善玉菌と悪玉菌、日和見菌(どちらにも属さない中間の菌)の大きく3つに分けられるそうです。顕微鏡で腸内を覗くと、まるで群生する野の花が春の丘を埋め尽くすように生息していることから「フローラ」と呼ばれています。

 腸内細菌の種類は何と約3万以上と推測されており、数は100兆個以上、重さにして1.5~2キロと言われています。

 しかし、種類の内訳やバランスは個人によって異なります。食事や環境、風邪などでも菌の量的なバランスは変動しますが、その種類は一生ほとんど変わることがないとの研究結果もあるそうです。

 今回は特に、私たちが作ったり食事に取り入れたりしやすい発酵食品と、それに含まれる善玉菌についてお話しします。その前に少しだけ、悪玉菌(悪って名前、嫌だなぁ)と日和見菌についても知っておきましょう。

腸内到達までに死んでしまう菌にも大切な役割が

 実は悪玉菌も私たちにとっては大切な存在です。善玉菌は「乳酸や酢酸などを作り、腸内を酸性にすることによって、悪玉菌の増殖を抑えて腸の運動を活発」にします。

 そのため悪玉菌がなくなると善玉菌の活動が鈍くなる、と考えられるでしょう。日和見菌は、腸内の環境によって善悪どちらにもなり得る菌です。

 では、生きた菌を体に取り入れなければ、発酵食品を摂っている意味はないのでしょうか? 答えは「いいえ」です。私たちが食事で摂り入れた菌たちは多くの場合、調理の熱や体の中の消化液によって死滅します。大半の菌が腸内到達までに死んでしまうわけですが、死んだ菌は腸内細菌のエサ(エネルギー源)になるため、生きた菌と同様に大切な役割があるのです。

 ちなみに“生きて腸まで届く”と言われている身近な菌には、納豆菌(枯草菌)や植物性由来の乳酸菌(漬け物やキムチ、ココナッツヨーグルトなどに入っている菌)の一部など(もちろんまだまだいますよ)が挙げられます。