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コレステロール低減や血流改善に効果あり クルミの驚くべきパワーを栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

一日の適量は? 栄養の特徴を生かしたおすすめの食べ方

ヨーグルトにトッピングもおすすめ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ヨーグルトにトッピングもおすすめ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 クルミはよく噛んで食べる必要があるため、脳の活性化や唾液の分泌を促す効果があります。余談ですが、2015年に米国のラッシュ大学医療センターがアルツハイマー型認知症の発症率低減という観点から発表した「MINDダイエット」には「脳に健康的な10の食品群」としてクルミなどのナッツ類が挙げられていました。また薬膳の知恵では、クルミの形が脳に似ていることから「脳の働き」に関係する食材と言われています。

 とはいえ、エネルギー量は100グラムで713キロカロリーと高いので、食べすぎには注意が必要です。一日の摂取目安として一掴みと言われていますが、およそ30グラムで換算すると213キロカロリーになります。

 殻付きの生で楽しむのも良いですが、袋入りで販売されている素焼きのものが手軽です。無塩、無添加を選ぶと良いでしょう。砕かれたものではなく、できるだけ形がそのままでパックされているものがおすすめです。

 保存は袋を密閉して冷蔵庫へ。冷凍庫でも良いです。クルミに含まれるオメガ3脂肪酸は酸化しやすいので、匂いや味に違和感があれば食べない方が良いでしょう。

 クルミは脂質が主成分のため、胃に滞在する時間が長く、腹持ちが良い食品です。小腹が空いた際、おやつ代わりに適量を食べるのも良いですね。サラダやパスタなどにトッピングすると食感も楽しめます。

 食物繊維が豊富という特徴を生かしてヨーグルトにトッピングするのもおすすめです。腸内環境が気になる人は、さらに善玉菌のエサになるオリゴ糖を含むバナナ、キウイフルーツ、ハチミツなどをプラスすると良いでしょう。

 9月30日のクルミの日。バランスの良い栄養素を含む“最古のナッツ”を楽しみたいですね。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾