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寒露ってどんな時季? 秋本番に空で楽しむ季節の移ろい

著者:鶴丸 和子

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空気が澄んだ気持ちいい秋空(写真はイメージ)【写真:写真AC】
空気が澄んだ気持ちいい秋空(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 二十四節気の「寒露(かんろ)」を迎えると、暦の上では秋本番に。2021年は10月8日がその日にあたります。この頃は長雨が終わり、大気の状態が安定。空気が澄んだ気持ち良い秋空の日が多くなり、空を見上げるのが面白い季節です。秋を代表する「いわし雲」や「さば雲」が浮かんでいたり、美しい夕焼け空からあっという間に暗くなったり。空模様を楽しむのにぴったりの季節、寒露について解説します。

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二十四節気の一つ「寒露」とは

 寒露とは、季節の移り変わりを知る二十四節気の一つ。2021年は10月8日から10月22日にあたります。暦の上では、朝晩の冷え込みが増してきて、草木に宿る露が冷たく感じられる頃です。また、秋の長雨が終わり、農作物も収穫期を迎えてさわやかな季節に入ります。

 夏の空と比べると、秋の空は高く見えますよね。その理由は高気圧の違いにあるようです。海で育った高気圧がやってくる夏とは違い、大陸で育った高気圧がやってきます。大陸育ちの高気圧は乾燥しているため、水蒸気の量が少なく、晴れた時に空気が澄み、高く見えるようになります。

 この時期、空気が澄み渡った好天気を「菊日和」とも言います。ちょうど花盛りになる菊に絡めた表現です。寒露の時期は旧暦では9月頃となるので、菊の花を酒に浮かべた菊花酒を飲む風習のある9月9日の「重陽の節句」や菊にまつわる季節の行事を、花が美しいこの時期に行う地域もありますよね。収穫への感謝の気持ちや長寿や無病息災の願いを込めます。

 秋の空を表す言葉でもう一つ、「天高く馬肥ゆる秋」ということわざも。空がはるか高く感じるほど空気が澄み、馬は食欲を増してたくましく育っていく秋という意味です。ルーツは中国の故事で、元々の意味は敵軍の攻撃を警戒する意味だったとか。しかし現在では秋晴れのさわやかな様子を表し、日本では時候のあいさつとしても使われます。手紙などの書き出しにしてみてはいかがでしょう。