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エリザベス女王 検査入院で病院に一晩と発表 多忙なスケジュール指摘する報道も
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バッキンガム宮殿は現地時間21日、エリザベス女王が20日午後から「初期診断」のため英ロンドンのキング・エドワード7世病院に入院し、21日昼にウィンザー城へ戻ったことを発表した。英メディアは一斉にこれを報じ、情報筋の話として女王の医療チームが「非常に慎重であるのは当然」とする内容も。また、夏期休暇明けの女王が公務スケジュールを「詰め込まれていた」との指摘も相次ぎ、話題になっている。
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北アイルランド訪問の急きょ中止から多忙さを指摘する報道が
エリザベス女王の健康に関する報道は、公務で歩行用の杖を使った現地時間12日から始まった。各紙によると女王が公の場で杖をついたのは2004年1月以来。杖が使い込まれていることに注目し、プライベートでは使用されていたのではないかと推測する報道もあったが、健康状態を案じる記述はほぼ見受けられなかった。
次に20日、同日から2日間の日程で予定されていた北アイルランド訪問の急きょ中止が報じられた。バッキンガム宮殿の声明によると、医師のアドバイスである「数日間の安静」を渋々受け入れたという。健康状態に問題がないことも記されていた一方、複数メディアが多忙なスケジュールを指摘。英大衆紙「デイリー・ミラー」は、訪問中止という「予防策が講じられた可能性」を指摘していた。
そして明けて21日、宮殿は声明を再度発表。女王が20日午後から「初期診断」のためロンドンのキング・エドワード7世病院に入院し、21日昼にウィンザー城へ戻っていたことを明らかにした。ここでも健康状態は良好とされているが、英大衆紙「デイリー・メール」も女王の過密スケジュールを指摘。10月に夏期休暇を終えてウィンザー城に戻ってからの内容をリスト化している。
19日のパーティーでは有名政治家や投資家たちと「約40分間立って握手」
リストによると、6日は各国大使による信任状捧呈式をビデオ通話で行い、7日は「コモンウェルス・ゲームズ」のクイーンズ・バトンリレー出発式。一旦間を置いて、12日の礼拝出席からは13日のメダル贈呈、14日のスピーチ、16日のトロフィー贈呈、18日のビデオ通話謁見とほぼ連日だ。
そして19日にも信任状捧呈式と「グローバル投資サミット」のレセプションパーティーをウィンザー城で主催し、パーティーでは有名政治家や投資家たちと「約40分間立って握手した」という。ちなみにリストには記されていないが、夏期休暇明け初の対面公務は2日のスコットランド議会開会式だった。
同紙は「大半の人が引退する(年齢の)30年後も毎年何百もの公務を仕事としてこなし続けており、そして再発性の腰痛に苦しんでいる」といった現状を伝えた。同時に、最愛の夫フィリップ殿下の死去、息子アンドリュー王子のスキャンダル、孫ヘンリー王子による一連の騒動などを挙げ「女王と王室は近年で最も激動の時代に耐えてきた」とこれまでを振り返った。
ただし一方では、北アイルランドをめぐって数週間前に発生した2つの件との関連を指摘する声もあったという。1つは女王の訪問日程が地元新聞に事前リークされた件、そしてもう1つはアイルランド大統領が北アイルランド100周年記念礼拝への欠席を表明した件だ。突然の訪問中止は健康状態を「煙幕」にしたものではないかとの推測もあったが、今回の「初期診断」発表は「そうした噂を鎮めた」と報じている。
(Hint-Pot編集部)