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盗聴器探しで衝撃、結婚式のサクラでハプニング…私が経験した不思議なアルバイト

著者:和栗 恵

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割がいい、面白そうと思ったら……不思議なアルバイトの体験談を紹介(写真はイメージ)【写真:写真AC】
割がいい、面白そうと思ったら……不思議なアルバイトの体験談を紹介(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 現実の世界で起こることは小説よりも不思議だという意味のことわざ「事実は小説より奇なり」。実際にそんな経験をしたことがある人は、どうやら少なくないようです。今回は「ちょっと変わったアルバイトで不思議な体験をしてしまった!」という人たちから話を伺いました。座っているだけの仕事や日常の怖さを思い知った盗聴器探しなど、奇妙なアルバイトの内容とは?

 ◇ ◇ ◇

座っているだけでいい倉庫番 やりがいがなさすぎて退職

 祐介さん(56歳・仮名)が今から40年近く前に体験したアルバイトは、とある倉庫で“ただ座っているだけで良い”というもの。掃除をしたり物を運んだりするのかと思って軍手持参で出かけてみると、そこはガランとした何もない倉庫で、小さな椅子が1つ、壁際に置いてあるだけでした。

「そのバイトを紹介してくれた先輩は、朝7時から夕方5時までただ倉庫にいればいいだけだって言うんです。暇だから漫画とか持っていった方がいいよって。当時はスマホなんてないですからね。ただただ椅子に座ってじっとしているだけで、時給850円でした」

 祐介さんによると、当時の高校生のバイトといえば時給650円程度。割の良い仕事内容にすぐに飛び付いたそうですが、やりがいがなさすぎて3日で飽きて辞めてしまったそうです。

「何だったんでしょうね。大人になった今なら犯罪を疑いますけど……」

日中の住宅街を歩いて盗聴器探し 発見した数の多さに愕然

 可弥さん(29歳・仮名)が大学生時代に知人のツテで経験したのは、盗聴器が発する電波を拾って歩くという地道なアルバイトでした。業務内容は専門の機器を持って住宅街をめぐり、盗聴器が仕掛けられている部屋を見つけて上司に報告するというもの。歩き回るのは少々大変ながら、時給1450円と当時にしては高額でした。体育会系で体力には自信があったことやダイエットも兼ねて夏休みの間だけ手伝うことに。

「若い女性をアルバイトに選んだのは、男性が1人で昼の住宅街をウロウロしていると職務質問を受けやすいからみたいです。最初のうちは面白がってやっていたのですが、びっくりするほど盗聴器が仕掛けられている部屋が多くて、だんだん怖くなってきちゃって。翌年も頼まれたんですが断っちゃいました」

結婚式の“サクラ” 酔っ払いおじさんに正体を見抜かれてしまい…

 大学進学で上京後、現在は結婚して週3日のパート勤務をしている希美さん(27歳・仮名)。これまでで一番印象的だったアルバイトはいわゆる「サクラ」です。具体的には“知らない人の結婚式に友人のふりをして参列する”というものでした。

 きれいなドレスや振袖を着て、おいしいものを飲み食いできる。「こんなアルバイトがあるなんて都会ってすごい!」と、希美さんはワクワクしながらアルバイトを続けていたといいます。

「何しろギャラが良くて、日当2万円ほど。衣装は貸してもらえるし、髪型も事務所にヘアメイクの経験者がいてタダでやってくれました。今ではすっかり有名になった俳優さんと一緒になったこともあります。そんなに頻度は多くなかったですけど、それでも意外とニーズがあるんだなぁと思いました」

 楽しんでやっていたアルバイト。しかし、退職を決意する出来事が発生します。

「新郎の同僚席にいたら、新郎の親戚のおじさんが酔っぱらった状態でしつこく絡んできて……。どうやら新郎は壊滅的に人付き合いができない人だったらしく、女性の参列者がいることに疑いを持ったようでした。『全員、サクラだろ!』と大声で叫び始めちゃって、一生懸命笑ってごまかしましたけど『素人には難しい』と思い、その後に辞めちゃいました」

 私たちの知らないアルバイトは、思っている以上に数多く存在するようです。普通の生活ではなかなか体験できないことができるのも、アルバイトの醍醐味なのかもしれません。

(和栗 恵)

和栗 恵(わぐり・めぐみ)

恋愛コラムニスト・ライフスタイルライター。1970年東京都生まれの B型。雑誌、ウェブ、ドラマCD、ゲームシナリオ制作など、さまざまな媒体を手がける。男女の本質的な違いに着目した独自の恋愛論・結婚論を、ティーン誌、青年誌、ママさん向けウェブなどで展開中。著書にA型夫とB型妻との生活を描いた「毎日がグチLove B型妻 VS A型夫(笠倉出版社)」、「そして、ありがとう…ー犬とわたしの12の涙ー(日本文芸社)」などがある。