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ウイリアム王子とヘンリー王子 環境問題で共闘は無理? 関係修復不可能の理由とは

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

ウイリアム王子、ヘンリー王子【写真:AP】
ウイリアム王子、ヘンリー王子【写真:AP】

 ウイリアム王子は向こう10年間の環境保全の重要性を訴え、画期的な「アースショット賞」を設立。現地時間17日の第1回授賞式では世界に強いメッセージを送った。一方、ヘンリー王子も環境保全を訴え、「最も懸念している問題」と語る“エコ戦士”。しかしながら、本来なら共闘すべきであるこの問題も、兄弟を「再びつなぐものにはならない」と断言する人物が現れた。

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2人の間に大きな格差が生まれている事実を指摘

 ウイリアム王子が設立した「アースショット賞」は、2030年までの向こう10年間で、地球に関する5つの課題に対し有益なアイデアを募集するもの。先日に行われた第1回の授賞式では「今私たちが行動を起こさなければ、子どもたちに手渡すべき未来を奪ってしまいます」と強く訴えた。一方、ヘンリー王子も環境保全を訴える“エコ戦士”と呼ばれ、先日はアフリカの環境保護を訴えるオピニオン記事を発表している。

 しかしながら、英大衆紙「デイリー・エクスプレス」が掲載した記事によると、王室専門家で複数メディアのリポーター・記者として活躍するニール・ショーン氏は、環境問題がウイリアム王子とヘンリー王子の“和解には結び付かない”と示唆。しかもその可能性は「まったくのゼロ」と明言した。

 ショーン氏はまず、ウイリアム王子とヘンリー王子の“現在地”について指摘。「将来の英国王であるウイリアム(王子)は常に世界の注目を集める存在です。しかしハリー(ヘンリー王子の愛称)は(ロイヤルファミリーの主要メンバーという)影響力ある地位から去ってしまいました」と述べ、同じ環境問題に取り組むとしても2人の間に明確なステージの違いが表れているとの見方を示した。

 また、今月末からスコットランドのグラスゴーで開催される第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)についても言及。エリザベス女王の出席取りやめが発表された中、チャールズ皇太子とカミラ夫人、ウイリアム王子、キャサリン妃の関連イベント参加が注目を集めている。

 こうした状況を受けてショーン氏は、「ウイリアム王子夫妻をはじめとした王室メンバーが世界中からさらに絶大な敬意を得ることになるでしょう」と予想した。一方のヘンリー王子といえば、さらなる暴露と王室批判が予想される回顧録の出版が話題だ。これでは確かに兄弟の立ち位置に大きな格差が生まれてしまい、和解どころの話ではなくなりそうではある。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)