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エリザベス女王 さらに2週間の休養を発表 英メディアの報道は
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バッキンガム宮殿は現地時間10月29日、エリザベス女王がさらに2週間の休養を取ると発表した。20日から予定していた北アイルランド訪問のキャンセルから始まったこの状況について、英メディアはどのように報じているのだろうか。
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11月13日の戦没者追悼式典への欠席に心痛
バッキンガム宮殿の発表によると、エリザベス女王の2週間休養は「数日の休養」に続く医師の新たな助言に従ったもの。女王の公務は「一部のリモート公務および軽いデスクワーク程度」のものに限定されるため、「これが11月13日土曜日の追悼式典に出席できないことを意味している状況を、陛下は遺憾に思っています」とした。だが一方で、翌14日の礼拝に出席することは「依然として確固たる意志です」と強調している。
毎年11月11日の「リメンブランス・デー」は、第一次世界大戦の戦没者追悼記念日として女王の祖父、ジョージ5世が制定。現在は最も近い土曜日に追悼式典が、日曜日の「リメンブランス・サンデー」に礼拝が行われている。今年は一連の式典が本格化して100周年を迎える節目の年とあって、英メディア各紙は13日の欠席が女王にとっていかに心痛であるかを報じた。
英大衆紙「デイリー・ミラー」は高官情報筋のコメントとして、「女王の年間スケジュールで完全に定着している数少ない予定の1つ」であり、「(礼拝への)出席は変わらず彼女の確固たる意志です。陛下は11月13日土曜日の式典に出席できなくなったことを悔やんでいます」と伝えた。
さらに英大衆紙「デイリー・メール」は王室情報筋の話として、女王がこの礼拝を「最も神聖な義務」の1つと見なしていることを伝えた。 また王室補佐官は女王が「元気(good sprit)」であると主張すると同時に、医療チームは単に「賢明な予防策」を講じたと強調したという。
女王のプライベート守秘と健康状態の公表に関する議論も
しかし一方で「メール」紙は、「(休養に関する)最新の発表が女王の健康に対する国民の懸念を和らげる可能性は低い」とも指摘。英高級紙「ザ・タイムズ」の記事にも「バッキンガム宮殿は(エリザベス)女王のどこが悪いのかを明確にすることを拒否した」との一文があった。
女王の健康が注目を集めるきっかけは、20日に発表された北アイルランド訪問キャンセルだった。続いて21日午後には一晩の検査入院が事後発表されたが、併せて女王のプライベート守秘と健康状態の公表に関する議論も起こっている。
一方で女王は、検査入院発表から数日後にリモートで公務に復帰。公式インスタグラムとツイッターでは、26日には各国大使と、29日には「The Queen’s Gold Medal for Poetry(女王の詩の金メダル)」を授与したデビッド・コンスタンチン氏と会話する様子を写真と動画で公開した。
(Hint-Pot編集部)