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メーガン妃 「公爵夫人」名乗り米議員に直電 政治的活動疑惑に“天敵”は英国で激怒
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米議会に宛てた公開書簡で、働く親たちのために育児休暇などの法整備を訴えたメーガン妃。この書簡で子ども時代の貧困体験も明かしたことでも話題になったが、後日にその訴えは無事に実ったと報じられた。しかし、その過程では米上院議員2人に「公爵夫人」を名乗って直接電話をかけていたという。
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「私はメーガン、サセックス公爵夫人です」と名乗ったという
現地時間10月20日付で発表された公開書簡でメーガン妃は、米カリフォルニアで第2子リリベットちゃんを出産し「仕事と育児に挟まれて苦しんだ」という最近の体験や、「4ドル99セント(約570円)のサラダバーで育った」という子ども時代の貧困体験も綴っていた。
そして11月に入り、ビルドバック・ベター法案(ジョー・バイデン米大統領によるコロナ禍からの復興を目指すための法案)の一部に有給の家族および医療休暇条項を含めることが確実に。これを受けて米下院歳入委員会のハウス・ウェイズ・アンド・ミーンズ委員会委員長、リチャード・ニール氏が声明を発表し、妃の訴えは事実上実現したことになった。英メディアはこれを「勝利」などという表現で報じている。
しかし、実現に向けた妃の動きは公開書簡に止まらなかったようだ。米メディア「ポリティコ」が掲載した記事によると、妃は何と2人の米上院議員に直接電話をかけていたという。その2人はメイン州選出のスーザン・コリンズ議員とウェスト・バージニア州選出のシェリー・ムーア・カピト議員。かかってきたのは両名の個人電話だったそうだ。
車の運転中に電話がかかってきたと明かしたムーア・カピト議員の話によると、妃は「カピト議員?」と話しかけ「そうです」と応じたところ、「私はメーガン、サセックス公爵夫人です」と名乗ったという。
妃は先日も、YouTubeチャンネルで公開された自作絵本「ベンチ」の朗読動画で、子ども相手に「サセックス公爵夫人」と自己紹介したことがネット上で論議を呼んだ。今回は英王室から“引退”したとはいえ、政治的中立が原則であるロイヤルファミリーのメンバーがエリザベス女王から与えられた称号を使ってロビー活動とも言える政治的活動を行ったことになる。そこで英国では、妃の“天敵”が激怒した。
英大衆紙「デイリー・エクスプレス」などが掲載した記事によると、前述の“直電”報道に反メーガン妃の筆頭ピアーズ・モーガン氏がすかさず反応。「まったくもって論外。プリンセス・ピノキオが王室の称号を使ってロビー活動をした。女王はこうしたサセックス(公爵夫人)の行動を即座にやめさせるべき。そうでなければ王室へのダメージは計り知れない。すぐに称号を剥奪すべき」とツイッターに投稿した。
3月に放送された暴露インタビューのすべてを「虚偽」と主張する同氏。妃を「嘘つき」と揶揄するために考案した「プリンセス・ピノキオ」のニックネームを再び使い、妃を痛烈に非難した。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)