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レンコンに穴がある理由 実は数がほぼ決まっている? 気になる栄養価や見分け方も
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教えてくれた人:和漢 歩実
通年で店頭に並ぶレンコンですが、旬は秋から冬にかけて。独特の食感を持ち、煮物や炒め物、天ぷらなど、幅広い料理に向いている食材です。古くからのどの不調にその栄養価が注目され、穴が開いていることから「見通しがいい」縁起物としても扱われます。11月17日は「レンコンの日」。記念日にちなみ、栄養士の和漢歩実さんに聞きました。
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レンコンの穴の秘密
レンコンは漢字で「蓮根」と書きますが、食べているのはハスの地中にある地下茎の肥大化した部分です。原産地は諸説ありますが、食用としての栽培の始まりはインドと言われています。古くから宗教にも深く関わり、多産や生命力を作り出す象徴とされてきました。
日本では精進料理やおせち料理に欠かせない食材。穴があるその形から「先を見通せる」の意味で、縁起の良い食べ物として扱われています。
なぜレンコンに穴が開いているかというと、呼吸のためです。泥沼の中で育つレンコンは、酸素を取り入れるために水上の葉とつながっていて、穴を通して酸素を取り込んでいるのです。穴の数は特に決まってはいませんが、一般的には真ん中に1個、周囲に7~9個と言われています。
またレンコンには節があり、いくつも連なっている形をしています。節によって食感が変わるのも特徴です。切って売られていると分かりにくいのですが、根がついている先端の1節目はやわらかく、太めで大きな形をした3節目など後の方の節は歯応えのある食感です。