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ボタンにモミジ…日本では何肉を指している? 「いい肉の日」にジビエの豆知識

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

日本のジビエ料理の定番「ボタン鍋」(写真はイメージ)【写真:写真AC】
日本のジビエ料理の定番「ボタン鍋」(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 11月29日は「いい肉の日」。定番の食肉には牛肉や豚肉、鶏肉などがありますが、近年はシカやイノシシなど狩猟された食用の野生鳥獣「ジビエ」も人気です。ジビエとはフランス料理などの食材としてよく知られますが、日本でも獣肉に「花の名前」をつけて食してきた独自の文化があります。「いい肉の日」にちなみ、ジビエについて栄養士の和漢歩実さんに話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

別名でこっそりと食べるものだった?

「ジビエ」とは、狩猟で捕獲されたシカやイノシシなどの野生鳥獣の食肉を意味するフランス語。狩猟が盛んに行われてきたヨーロッパでは貴族の伝統料理として古くから食され、特にフランス料理では高級食材とされています。

 日本では歴史上、肉食を禁止する法令がたびたび出されたことがあります。そのため、肉食忌避する風潮がありましたが、それが花の名前など「隠語」で呼ぶ由来になりました。

 江戸時代になると、食生活が豊かになります。建前としては食べてはいなくても、イノシシを「ボタン」、シカを「モミジ」などと呼んで食していました。「薬」として食べていたという話もあります。諸説ありますが、花の名前がついた由来は次の通りです。

○ボタンとイノシシ
「山くじら」の別名もあるイノシシ肉。「ボタン」と呼ばれるようになったのは、「獅子に牡丹」「牡丹に唐獅子」の言葉が由来している説があります。堂々たる獅子の姿に華麗な牡丹の花を配した図柄は「取り合わせの良いもの」のたとえにも。この獅子をイノシシに見立てたことから、イノシシ肉を「ボタン」と呼んだそうです。また、この肉を使った鍋は「ボタン鍋」です。

 この他、切ってお皿に盛りつける時に、牡丹の花のように飾ったことや脂身がちぢれてボタンの花のように見えることがルーツとも言われています。

○モミジとシカ
 一般的には花札の絵柄である「鹿に紅葉」がその由来と考えられています。花札には1月~12月まで各月に4枚ずつ季節の花々が絵柄に用いられており、10月がモミジです。また「百人一首」や「古今集」の和歌に由来しているとの説も。シカの鍋は「モミジ鍋」と言います。

○馬肉や鶏肉、鴨肉の別名は
 馬肉は「サクラ」の呼び名が広く知られています。また花の名前ではないですが、鶏肉の「カシワ」、鴨肉の「イチョウ」、ウサギ肉の「月夜(げつよ)」といった呼び名も。

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