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リンゴが「1日1個で医者いらず」と言われる理由とは 驚きの栄養価と保存のコツ

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

他の果物や野菜とは距離を置く 保存のコツとは

リンゴは近くにある果物などの成熟を早めることも(写真はイメージ)【写真:写真AC】
リンゴは近くにある果物などの成熟を早めることも(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 リンゴを保存する時に気を付けたいことは、他の果物や野菜の近くに置かないこと。なぜなら、リンゴが成熟を促すエチレンガスを放出するからです。そのため、近くにある果物や野菜が影響を受け、成熟が早まってしまいます。リンゴを保存する時は、ポリ袋に入れて密封し、冷暗冷所か冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

 一方で、渋柿や硬いキウイフルーツ、バナナなど“早く成熟させたいもの”がある場合は、同じ袋に入れておくと早く熟してくれます。またジャガイモの場合は、一緒に入れると芽が出るのを抑えられると言われているそうです。リンゴを食べるだけではなく、その性質も上手に活用したいですね。

 リンゴを長持ちさせたい時は、1個ずつ新聞紙などのやわらかい紙で包んでからポリ袋に入れると良いでしょう。温度や湿度の変化を調節してくれます。冷凍保存も可能です。しっかり水洗いして水分を拭き、そのままポリ袋に入れて丸ごと冷凍庫へ。シャーベットのような食感になります。

 コンポートや焼きリンゴもおいしいですが、リンゴポリフェノール(プロシアニジン)など熱に弱い成分もあります。栄養成分をいただきたい時は生食が良いでしょう。また切ったリンゴが褐色するのは酸化しやすい性質によります。切ったらすぐに食べるか、食塩水やレモン水にさっとつけると良いでしょう。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾