漫画
子ども時代の宝物と再会する喜びを描く漫画 読者から共感の嵐! 「育児のおかげ」
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コロナ禍でホームシックに 母への恋しさも込めて描いた漫画
せなままさんに今回のお話についての詳細や、子ども時代の思い出などを伺ってみました。
Q. 今回のテーマで漫画を描いたきっかけを教えてください。
「私は今、台湾に住んでいます。以前は半年に一度は実家に帰っていたのですが、コロナ渦で2年近く帰国できていません。この状況になってちょっとホームシックになっているのか、母が恋しいのかもしれません(笑)。
育児をしているとどうしても心細くなったり、誰かに頼りたくなったりしてしまいます。そんな風に弱っている時はふと、自分の子ども時代のことを思い出したりして、懐かしくなったり、寂しくなったり、恋しくなったり、母に感謝したり……。こういった気持ちを『忘れないように』と思って描きました」
Q. 特に懐かしいと思ったものを教えてください。
「いろいろありすぎるのですが……。例えば、お姫様ごっこやお絵かき、塗り絵にハマって黙々とやり続けるのは『私もそうだったなぁ』と懐かしく見ています。それに今でも私も楽しめちゃうので、一緒に遊べて楽しいですね。それからお歌が好きで、常に歌っている様子にも自分の血を感じます。選曲がおませさんな点も自分の血しか感じません(笑)。
一番は、ビーズやビー玉などおもちゃのアクセサリー、小さなお人形たちが娘の宝物として、私の日常に戻ってきたことですね。『わぁ、懐かしい~! これ、私も大好きだったし大事にしていたなぁ~』と、ときめきながらそばで見ています」
Q. 「こういうの、ママも好きだったよ」など、セナちゃんにお話しすることはありますか?
「よくそういう話をしています(笑)。『ママが小さい頃、持っていたなぁ~』とか『ママもこの遊び大好きだったよ~』とか、ことあるごとに話します。セナは、『え~、そうなの~?』と面白そうに聞いていますし、たまに『嘘だ~』と疑われることも(笑)。
最近は『セナはこれが好きだけど、ママが小さい頃はどうだったの?』と逆に聞かれちゃうこともあります。ママやパパの小さい時のお話は面白いみたいですね。『もっと聞きたい、教えて~』とよく言われます」
Q. せなままさんのお母様はどんな方でしたか?
「私の両親は共働きでしたので、今の私以上に忙しくて大変だっただろうなぁと思います。近くに母方の祖父母がいて、私は祖父母によく面倒を見てもらっていました。なので、私は母に『おかえり』を言ってもらう側でなく、私が母を『おかえり』と迎える立場でした。母が帰ってきた時のうれしさや安心感をよく覚えています。
母が仕事に行く前はいつも心細くなって、『10秒だけ抱っこして~』と泣いていたことも覚えています(笑)。でもどんなに急いでいても、ちゃんと抱っこしてもらってうれしかったなぁ。
だから今となっては、セナに『抱っこして』と言われた時は何をしていても抱っこしてあげようと思っているんです。他にもたくさんの思い出があるんですが、こういうホッとした記憶とか単純にうれしかったことを一番思い出すものなんですね」
Q. 上記でお話ししたような思いをお母様にお話ししたことはありますか?
「私はあまり話していないのですが、逆に母の方から、私が小さい頃どんな気持ちで育児をしていたのか話してくれたことがありました。『もっと一緒にいる時間を作れば良かった』と言われたこともあります。『育児できる期間なんて本当に短いのに、あの頃はそんな風に思えるほど余裕がなかった』と。
母は寂しい思いをさせていたんじゃないかと気にしているようですが、本人はそんなに気にしていません(笑)。一緒にいられる時間は少なかったですが、たくさん遊んでもらいましたし、いろいろ教えてもらいました。祖父母のおかげで寂しいと思った記憶はあまりないし、仕事をバリバリしていた母を見て育ったせいか、自立も早かったので感謝しています」
Q. 大きな反響になりましたが、心に残った感想などあれば教えてください。
「『家族にとって安心できる場所でありたい』とおっしゃった方がいらっしゃいました。私も本当にそう思います。今でも実家は私にとって安心できる場所です。もう何年も海外でやりたいことに挑戦し続けていますが、そんな冒険ができるのも安心して戻れる場所があったからだと思います。セナも大きくなって冒険したくなった時、何かあっても帰れるおうちがあるから大丈夫だと思ってもらえたらうれしいです」
(Hint-Pot編集部)