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漫画

スーパーで子どもがギャン泣き…育児経験あり店員の“声なき応援”漫画に感動 「優しい世界」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

子育て経験者の「仲間意識を強く感じた」

 yokaさんに漫画を投稿した思いや、頑張るママたちに「大丈夫!」を伝えるアピール術などを教えていただきました。

Q. 今回のテーマで漫画を描いたきっかけは?
「下の子を幼稚園に預けられるようになって、私がスーパーのパートを始めてからちょうど1年が経ちました。そこで常々思ってることを描こうと思ったんです。仕事を始めると、たくさんの方と対面で接するようになり、ワンオペ育児で子どもしか見てなかった頃とは違う考えや見方ができるようになりました。そして、当時怖かった周りの目が実はそうじゃなかったと気付き、できたらそのことを今育児で大変なお母さんたちにも知ってほしいと思いました」

Q. yokaさん自身が次男くんのイヤイヤ期に対応していた時期、周りの行動や言葉に救われたというエピソードを教えてください。
「うちの次男のイヤイヤは、床で仰向けにひっくり返って泣き叫ぶ系でした。とにかく周りにぶつからないかなど危険が多かったのですが、頭をぶつけないように品出しのカートをそっと遠くにどかしてくれたり、カゴをサッカー台に運んでくれたり、自然でさりげない行動がうれしかったです。

 かけられた言葉でうれしかったのは『お母さん偉いねぇ』『頑張ってるねぇ』と、私自身に対するねぎらいの言葉でした。『母親が大変な思いをしている』と分かっているからこそできる声かけだと思います」

Q. 最近、お仕事中に「このママ、助けてあげたい!」と特に思ったことはありますか?
「赤ちゃんとイヤイヤ期くらいの小さなお子さん2人をワンオペ育児しているのか、1人で買い物に来られているお母さんがいました。傍目から見て本当に大変そうでしたね。上の子はカートに乗ってくれないし、泣き叫んで物を持ちたがり、走りたがる。お母さんはさらに赤ちゃんを抱っこしていたため、まともに買い物もできない状態です。せめて、買い物が終わるまで上の子だけでもあやしてあげたいと思いました」

Q. 子育ての経験がないなどで、「気にしていません」「大丈夫ですよ」をどう伝えるべきか分からない人は、どうやって気持ちをアピールするといいでしょう?
「マスクをしているから表情などが分かりにくいかもしれませんが、ニッコリ笑ってあげてください。ニッコリ笑って手を振るだけでこちらは救われます」

Q. 大きな反響となりましたが、心に残った読者の感想などはありますか?
「『自分も幼児を連れての買い物はそれだけで疲れ切ってしまう。けど、周りがそんな風に思ってくれているならちょっと気が楽になりました』『自分も、お店で泣いてる子がいたらこっそり変顔してあやしてます。育児が大変だったから現役育児ママさんの気持ち分かる!』などたくさんの声がありました。みんな育児で苦労してきたからこそ、“今まさに大変な思いをしているお母さんを助けてあげたい”という仲間意識を強く感じましたね」

 内閣府が行っている国際調査によると、「子どもを産み育てやすい国だと思うか」という質問に対する「育てづらい」の回答は、日本が他国より圧倒的に高い割合だとされています。本当はこうした温かい気持ちで見守っている人が多い事実を、もっともっとお互いに示していく必要があるのかもしれませんね。

(Hint-Pot編集部)