どうぶつ
猫のおしりから紐…実録漫画と獣医師から学ぶ誤飲の正しい対処法「ためになる」
公開日: / 更新日:
猫を飼っていると、“異物誤飲”という言葉を一度は耳にしたことがあるでしょう。時に大切な愛猫の命を奪ってしまうこともある事故ですが、正しい対処法はご存じですか? 愛猫がビニール紐を誤飲し、翌日におしりから紐がぶら下がっているところを発見したという、にょろ子(@ankoro_nk)さんの実体験漫画をご紹介します。また、猫専門動物病院の獣医師・長谷川諒先生に、猫が誤飲した際の正しい対処法をレクチャーしていただきました。
◇ ◇ ◇
年末年始はハムの紐に注意! 作者の頭に毎年よぎる獣医師の言葉
不定期でペット漫画を描いているというにょろ子さん。1.5万件もの“いいね”を集めた最近の漫画は、愛猫のあん吉くんがビニール紐を誤飲してしまい、動物病院へ駆け込んだ5年前の出来事を描いたものです。
にょろ子さんはある晩、あん吉くんが紐を誤飲したと夫から報告されます。しかし、いつもと変わらない様子だったため便と一緒に排泄されるのを待つことに。すると翌朝、あん吉くんのおしりから紐が出てきました。ところが! 紐は途中で止まってしまい、ぶら下がったままの状態になっていたのです。
あとどれくらい体内に残っているかは分からないながらも、にょろ子さんたちは恐る恐る引っ張って抜くことに。すると、あん吉くんはびくんと体を大きく震わせ硬直。そして、抜かれた紐には血がにじんでいました。にょろ子さんたちは慌てて動物病院へ。
漫画には、猫のおしりから糸や紐が出ていた場合にどうすればいいのか、担当の獣医師から教えてもらったことが丁寧にまとめられています。
・紐や糸は絶対に引っ張ってはいけない
・紐や糸が出てきた分だけハサミで切る。出きるまで繰り返す
・しかし、ハムの紐といった結び目のあるタコ糸などは、腸閉塞を引き起こす可能性が高いため、すぐに動物病院へ行く
あん吉くんはその後、血便や嘔吐などすることもなく順調に回復。にょろ子さんによると、「5年経った現在は、腎臓の病気のため週3で通院していますが、誤飲の後遺症などはなく穏やかにのんびり過ごしています」とのこと。
また、漫画自体は出来事があった2016年に制作されたものですが、注意を促す獣医師の言葉が毎年この時期になると頭をよぎるため、このほどツイッターに投稿したそう。作中にも出てくるように、年末年始はお歳暮などでタコ糸の付いたハムが登場する機会も増えるため注意が必要です。
投稿は反響を呼び、「ひぇぇ。分かんないと引っ張っちゃうなぁ確かに」「ためになる」「感謝! 娘にも伝えます」など、たくさんのリプライ(返信)が寄せられています。
反響の大きさに驚いたというにょろ子さん。「リプライを拝見して、我が家のようにペットが誤飲する事例はとても多いと知りました。誤飲した紐やビニールなどの種類にもいろいろあり『マスクの紐を食べてしまった』という感想をいくつか目にしたのが、世相を反映しているようで非常に興味深かったです」と語っています。