からだ・美容
夜中にトイレで目が覚める…予防法は? 「今、何時だろう?」と時計を見るのはNG
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教えてくれた人:西谷 綾子
真夜中にトイレに行きたくなって目が覚めてしまう……そんな悩みをお持ちの方も多いでしょう。生理現象とはいえ、質の良い睡眠には大敵です。タレントで睡眠改善インストラクター(日本睡眠改善協議会)でもある西谷綾子さんに、質の良い睡眠を取るコツを教えていただくこの連載。第13回のテーマは「トイレで目が覚めてしまう」です。病気が原因ではないケースについての改善法ですので、少しでも気になることがあったり改善が見られなかったりする場合は、泌尿器科などを受診してください。
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交感神経の活動が低下しないまま就寝するとトイレで目が覚めやすい
【今回のお悩み】
「寒いし、眠いし、真夜中のトイレは本当に避けたいもの。でも最近、特に夜中のトイレが増えているような気がします。解決する方法はあるのでしょうか?」(Kさん)
夜中のトイレにはさまざまな理由が考えられるため、まずは原因を明確にすることが大切です。今回は病名がないケースについての改善法ですが、少しでも気になることがあったり改善が見られなかったりする場合は、泌尿器科などを受診してください。
○考えられる理由1:交感神経の活動が低下していない
夜にトイレで起きてしまうのは、自律神経の一つである「交感神経」が高まっているサインという場合があります。
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つに分けられ、前者は日中、後者は夜に活動が活発化します。睡眠中は副交感神経の出番ですが、さまざまな理由で交感神経の活動が低下しないまま夜を迎えると、夜中にトイレで目が覚めやすくなるのです。
その理由とは、日中の寒さや、尾てい骨の上にある「仙骨」の冷え、昼間に強いられた緊張、多忙など。状況に心当たりがある場合は、眠る前に副交感神経の活動を高める必要があります。
簡単な方法としては、副交感神経節のある仙骨を温めるのが効果的です。眠る30分前に湯たんぽやレンジで温めるタイプのホットパッドなどを使用してください。温めるといかに仙骨が冷えていたのかに気づかされます。じんわりリラックスできる上、トイレのために夜中に目が覚めるのを予防する効果も期待できます。
湯たんぽなどは長時間使いすぎると低温火傷になる恐れがあるため、就寝時は布団に入れたままにせず、温まったら取り出しましょう。