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節分の豆まき 一般的な正しいお作法とは 生の豆を使ってはいけない納得の理由

公開日:  /  更新日:

著者:鶴丸 和子

鬼は臭いものが苦手? 邪気を払う食べ物の数々

恵方巻など節分に食べるもの(写真はイメージ)【写真:写真AC】
恵方巻など節分に食べるもの(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 豆まきの福豆には、年齢の数または年齢に1歳を加えた数「年取り豆」を食べる習わしもあります。年を重ねるごとに食べる数が増えて食べ切れないという時は、年の数の豆に熱い湯を注いだ「福茶」として飲むと良いでしょう。

 一年を健康に過ごせるよう願うため、節分の夜に恵方(吉方向)を向いて食べる「恵方巻」も広く知られていますね。1人1本、包丁などで切らず無言で一気に食べるのが良いといわれています。

 また魔除けの意味で、焼いたイワシの頭にトゲのあるヒイラギの小枝を突き刺した「柊鰯」は、古くから伝わる節分の飾りものです。諸説ありますが、鬼は臭いものが苦手なのでイワシや焼いた煙の臭いで追い払うとの意味があるとか。節分にイワシを食べる地域もあります。

 その他にも「節分そば」や「すり始め」の「とろろ汁」、腸内のお掃除になる「こんにゃく」を食べる地域も。「節目」を迎えるにあたって、全国には豆まき以外にもさまざまな風習が残っています。邪気を払って、福を呼び込み、始まりの春を迎えましょう。

(鶴丸 和子)

鶴丸 和子(つるまる・かずこ)

和文化・暦研究家。留学先の英国で、社会言語・文化学を学んだのをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。
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