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からだ・美容

いびきと歯ぎしりは睡眠の質を低下させる 放置はNG すぐにできる対処法は?

公開日:  /  更新日:

著者:関口 裕子

教えてくれた人:西谷 綾子

睡眠改善インストラクターの資格を持つタレントの西谷綾子さん
睡眠改善インストラクターの資格を持つタレントの西谷綾子さん

 朝起きた時に疲れが取れていない、アゴの辺りがこっていると感じることはありませんか? その原因はどうやら、歯ぎしりやいびきにあることが多いようです。ただ、いずれも自分で気付くことは難しく、対応はついつい後回しになりがち。タレントで睡眠改善インストラクター(日本睡眠改善協議会)でもある西谷綾子さんによると、やはり睡眠の質も低下させてしまうとか。第19回のテーマは「いびきと歯ぎしり」です。

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最も簡単ないびき防止法は眠る姿勢を変えること

【今回のお悩み】
「友人との1泊旅行。とても楽しい夜を過ごしましたが、朝に友人が寝不足で不機嫌に……。その理由は私の歯ぎしりといびきだと言われました。言われてみればアゴがこっている感じ。自分ではまったく気付きませんでしたが、眠っても取れない日中の眠気はいびきのせいだったのかもしれません。どう対処したらいいのでしょうか?」(SDさん)

 周りだけでなく、当事者も睡眠不足になる場合があるいびき。狭くなった気道を無理に通る空気が粘膜を振動させるために起こります。睡眠で筋肉がゆるむことに加えて、重力の影響で下がった舌が気道をより狭くしてしまうのです。

 気道が狭くなると呼吸量も少なくなり、さらには眠りが浅くなって睡眠不足に。その状態が続くと脳の働きは鈍り、集中力や判断力、記憶力も低下しがちです。また、病気の前兆というケースもあるので侮れません。

 最も簡単な防止法は、眠る姿勢を変えること。仰向けの体勢で眠ると舌が落ちてしまうので、寝入り端の30分だけでも横向きに眠ってみましょう。一緒に眠っている人がいびきをかく場合、気付いたら横向きにしてあげてください。ただし、その姿勢にはコツがあります。

【いびき対策のための横向きポーズ】
1. 左右どちらかに顔を向け、枕の端に頭をのせる(口は枕の外に出すと息苦しさがない)
2. 顔を向けた側の腕を曲げ、胸の下にクッションを入れる
3. うつ伏せ寝に見えるほど深めの横向きになり、前屈みで寄りかかるような姿勢を作る

 この姿勢は眠り始めだけでOKです。睡眠中は30分程度で寝返りを打つので、朝目覚めた時に仰向けでも問題ありません。眠り始めのいびきを抑制できれば質の良い睡眠が確保できますので、まずは4日以上続けてみてください。

 アルコールを摂取すると筋肉がゆるむので、飲みすぎは禁物です。ただし、睡眠時無呼吸症候群によるいびきの場合もありますので、すぐに改善しないようであれば早めに医師の診察を受けるようにしましょう。