からだ・美容
いびきと歯ぎしりは睡眠の質を低下させる 放置はNG すぐにできる対処法は?
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教えてくれた人:西谷 綾子
同じ姿勢を長時間続ける職業の人も歯ぎしりに注意
一方、歯ぎしりの原因は未だに解明されていません。噛み合わせや骨格によるもの、カフェイン摂取量の多さ、お酒の飲みすぎ、タバコの吸いすぎなども要因になるとか。さらに、ストレスも一因のようです。日中の緊張を解かず、交感神経の働きが活発なまま眠ってしまうと、歯ぎしりをすることが多いともいわれています。
睡眠の質にとって、歯ぎしりは大きな障害になります。そのため、日中に眠気を感じやすくなり、その眠気を取り除こうとカフェインを多めに摂取して、また歯ぎしりの原因になるという悪循環もあるでしょう。歯ぎしりをしているような気がしたら、以下の方法を試してみてください。
【歯ぎしりをしている……と感じたら】
・夜眠る前に副交感神経を優位にさせ、体の緊張を取り除く
・お酒とタバコの量を見直す
・カフェインを摂りすぎている場合は1週間のカフェインレス生活を試す
・歯科医を受診し、マウスピースなどを使って噛み合わせの治療を行う
無理をせずできることから始めてみましょう。私はマウスピースを着けて寝ています。歯ぎしりによる負荷の軽減や、予防と治療の双方に効果が期待できるため、歯科医院で勧められることも多いでしょう。最初は着け心地に違和感を覚えるかもしれませんが、徐々に薄れていきます。
ちなみに、パソコン作業など同じ姿勢を長時間続ける職業の人も要注意です。同じ姿勢でいると、筋肉が緊張したままこり固まってしまいます。下アゴの周りにある内側翼突筋(ないそくよくとつきん)や外側翼突筋(がいそくよくとつきん)など物を噛む時に使う咀嚼筋の他、体全体の筋肉を時々ストレッチでゆるめてあげることが必要です。体がゆるむと副交感神経が優位になり、リラックスすることができますよ。
(関口 裕子)
西谷 綾子(にしたに・あやこ)
1986年4月4日、鳥取県生まれ。小学校3年生からバスケットボールを始め高校時代にはインターハイ・ウィンターカップ3年連続出場。モデルの仕事でランニングと出合い、2009年から本格的なトレーニングを開始。10年に初フルマラソンで完走し、16年の東京マラソンで3時間1分32秒という自己ベストを記録した。怪我をしないランニングライフを推奨した講習会や、睡眠改善インストラクターの資格を生かした「上手に寝て、健康になる」講演会を開催中。