漫画
「私の声を取るな」 耳の聞こえないママが激怒した子のいたずら 理解描く漫画に感動
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「子どもが自分らしく自分のままで生きられるよう応援したいと思っています」
今回の作品を発表されたミカヅキさんに、執筆のきっかけや子育ての上で大切にしていることなどを伺いました。
Q. 約3年前のエピソードを今なぜ漫画にしようと思ったのでしょうか?
「息子が『耳が聴こえない自分の母親が、社会でどのような立場にあるのか』を知りつつあるな……と思ったからです。例えば、来客があり玄関で筆談を試みても『あっ、聴こえないんですね。じゃあいいです~』と去られたり、十分な説明を受けられなかったりすることもあります。
そうした様子を後ろで見ている息子の表情や言動を通じて、『息子なりに疑問を感じているんだな。少しずつ私と社会の関係や、私がどのように生きていきたいのかを子どもに話していきたいな』と思ったのがきっかけです」
Q. ちどりくんに言って聞かせる際に、注意したことや意識したことを教えてください。
「子どもの行動にはきちんとした理由があるので『どうしてそのようなことをしたのか?』をまず知りたいなと思いました」
Q. 他にも子育てをする上で、大切にしていることを教えてください。
「大人(親)は子どもと並んだ時、大人(親)であるだけで“本人が自覚しなくとも権力を持つことができる”ということを忘れないようにしたいです。我が子には「大人もたくさん間違えるし失敗するし完璧ではないので、私(親)の方が間違っていると思ったら遠慮なく言ってほしい」と話しています。
こうなってほしいと望むのではなく(と言っておきながら、私もついつい口うるさく言ってしまいますが……気を付けます)子どもが自分らしく自分のままで生きられるよう応援したいと思っています」
Q. 作品は大きな反響を呼びました。心に残った感想や感想を読んで気が付いたことなどを教えてください。
「『当事者にとってそれが大切な言語であることを忘れてはいけない』『コミュニケーション手段が限られている場合、それを奪われると本当に詰んでしまう』など、深いところまで読み解いてくださる方がいらっしゃって、とてもうれしく思いました」
ミカヅキさんの作品や文章はブログ「背中をポンポン」や、インスタグラム(mikazuki_yumi)でも読むことができます。
(Hint-Pot編集部)